認知バイアス
「認知バイアス」のノート 11冊。
配られたマグカップが急に高くなる——保有効果の実験と30年ぶんの反論
自分の物になった瞬間、その価値を高く見積もってしまう保有効果。1990年のマグカップ実験では売り手の値付けが買い手の2倍を超えました。ただしその後、「実験の手順のせいでは」という反論と再反論が続いています。
よみもの →つらい時間が長いほうを69%が選んだ——記憶はピークと終わりで決まる
冷たい水に30秒だけ余計に手をつけたほうを、32人中22人が「またやるならこっち」と選びました。ピークエンドの法則の出どころになった実験と、それを大腸内視鏡で実際に試した682人のランダム化試験の話。
よみもの →損は得の2.25倍つらい——ただし損のほうが小さい実験に限る話かもしれません
「人は得より損に2倍反応する」の2倍は2.25という具体的な数字から来ています。607件を集めた2024年のメタ分析の答えと、翌年に同じデータを別の切り方で読み直した再分析の話。
よみもの →弾痕だらけの飛行機のあの絵は、1943年ではなく2016年に描かれたものです
生存者バイアスの説明でかならず出てくる、赤い点だらけの爆撃機の図。あれは戦時中の資料ではありません。統計学者ウォールドが1943年に実際にやったことと、後から足された部分を分けて整理します。
よみもの →ダサいTシャツで人前に出た15人、本人の予想46%、実際に答えられたのは23%
1990年代のコーネル大学で、心理学者は「着ていて少し恥ずかしいTシャツ」を探しました。スポットライト効果の実験の中身と、参加者15人という数字から見えてくる限界の話。
よみもの →全員に同じ13行を渡したのに、当たり具合は5点満点で4.26だった
1948年、フォアラーは39人の学生に「あなた専用の性格診断」を配りました。中身は全員同じで、駅売りの占い本からの写し。それでも評価は4.26。バーナム効果の実験と、条件つきだった後年の話。
よみもの →「自信満々ほど無能」のあのグラフは、論文のどこにも載っていない
ダニング=クルーガー効果として出回る「馬鹿の山」の曲線は、1999年の論文に存在しません。元の実験が本当に測ったこと、乱数でも同じ図が描けるという批判、そして日本ではあてはまりにくい理由。
よみもの →「ツァイガルニク効果」は、59本の研究をまとめたら消えていた
途中でやめたことほど記憶に残る——1927年の有名な実験の話です。ところが100年ぶんの追試を集計すると、その差はほぼゼロでした。ただし生き残った部分もあります。
よみもの →世界一美しい飛行機が教えてくれる、「もったいない」の値段
赤字と分かっていた超音速機コンコルドは、なぜ飛び続けたのか。サンクコスト(埋没費用)が判断を狂わせる仕組みと、映画館・ゲーム・恋愛での現れ方を解説します。
よみもの →1913年8月18日、モンテカルロで黒が26回続いた夜
「そろそろ赤が来るはず」で財産を失った人たちの話。ギャンブラーの誤謬がなぜ起きるのか、そしてソシャゲの「天井」はこの話とどう違うのかを整理します。
よみもの →ルーレットの数字が答えを変える——アンカリングという錨
直前に見ただけの無関係な数字が、その後の判断を引っ張る。カーネマンとトヴェルスキーの実験から、値札や交渉で今日も動いているアンカリングの仕組みを解説します。
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