29日(木)の米国市場は、前日の引け後に出たアルファベットの決算への失望からAI関連株が売られ、ナスダック総合指数が1.38%下落しました。ダウ平均は132ドル安と4営業日ぶりに反落し、S&P500も下げています。取引終了後に決算を発表したアマゾンとインテルも、時間外取引で大きく下げました。

10月29日(木)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 52,342.56ドル −132.54(−0.25%)
S&P500種株価指数 7,720.39 −23.59(−0.30%)
ナスダック総合指数 26,184.73 −365.12(−1.38%)
参考 値
日経平均株価 29日終値 64,659.47円(+705.28円)
CME日経平均先物(NY市場の終わり) 64,145円(大阪の日中終値比−585円)
WTI原油先物(12月限) 1バレル102.00ドル(−0.78ドル)
ドル円(NY市場の終値) 1ドル157.71円(前日比0.13円の円高)
米10年債利回り 低下

何があった?

アルファベットが12%を超える下落。 時事通信によると、アルファベットは検索事業の売上高が市場予想に届かなかったことが嫌気され、12.6%下げました。AIのサービスが従来の検索の収入を奪うのではないか、巨額のAI投資に見合う利益が出るのか、という心配が改めて意識されたと伝えられています。この流れで、ほかのAI関連株やソフトウエア株にも売りが広がりました。

マイクロソフトは社債の発行が重荷に。 決算の内容は良かったものの、10年ぶりとされる大型の社債発行(250億ドル超)が報じられ、AI投資の資金をどう賄うのかという点が意識されました。株価は小幅安で終えています。キャタピラーも好決算だったにもかかわらず9%を超えて下げました。

守りの業種には買い。 一方で、医薬品や小売り、生活必需品、金融株は上がりました。メルクやホーム・デポが3%を超えて上昇しています。

米経済指標とECB。 7〜9月期の米実質GDP速報値は前期比年率3.4%と市場予想を上回り、9月のPCE価格指数は前年比3.6%と予想どおりでした。ECB(欧州中央銀行)は政策金利を据え置いています。米国債には買いが入り、10年債利回りは低下しました。

引け後のアマゾンとインテル。 アマゾンは7〜9月期の売上高が2,019億ドル(前年同期比12%増)、1株利益が1.89ドルで、いずれも市場予想をわずかに下回りました。クラウド事業のAWSは売上高が39%増の460億ドルとおよそ5年ぶりの高い伸びでしたが、株価は時間外取引で5〜7%ほど下げたと報じられています。インテルは10〜12月期の売上高見通しを150億〜160億ドルとし、市場予想を下回ったことから、時間外取引で一時21%安まで急落しました。

注目ポイント

  • AI関連株の売りが東京に波及するか。 29日の日経平均は705円高の6万4,659円と続伸しましたが、CMEの日経平均先物は6万4,145円と大阪の日中終値を585円下回っています。アルファベットやアマゾン、インテルへの反応を受けて、東京市場の半導体・AI関連株の動きが焦点です。

  • 今日は日銀の結果発表。 日銀の金融政策決定会合は今日が2日目で、結果は昼ごろに公表される見込みです。展望レポートも同時に出ます。市場では政策金利1.25%の据え置きが大勢とされ、次の利上げの時期について植田総裁が会見で何を語るかが注目されています。

  • 今日は10月最後の取引日。 朝には東京都区部の消費者物価指数(CPI)の発表もあります。月末で持ち高を調整する動きが出やすい日でもあります。

ひとこと解説

「時間外取引」ってなに? 米国の株式市場の通常の取引時間は、日本時間で23時30分から翌朝6時まで(冬時間は1時間遅れ)です。その前後にも「プレマーケット」「アフターマーケット」と呼ばれる時間外の取引があり、取引終了後に発表された決算などに株価がすぐ反応します。ただし時間外は参加者が少なく、値動きが大きくなりやすいため、翌日の通常取引で同じ水準になるとは限りません。

出典