30日(金)夜の米国市場は、前日の取引終了後に決算を発表したインテルとアマゾンが取引開始前に大きく売られ、ナスダック100先物は2%を超える下落となっています。AI(人工知能)への巨額の投資に見合う稼ぎが出るのかという心配が、前日のアルファベットに続いて再び強まった形です。一方で、ダウ平均先物はほぼ横ばいと、指数によって動きがはっきり分かれています。
| 29日(木)の米国市場 | 終値 | 前日比 |
|---|---|---|
| NYダウ工業株30種 | 52,342.56ドル | −132.54(−0.25%) |
| S&P500種株価指数 | 7,720.39 | −23.59(−0.30%) |
| ナスダック総合指数 | 26,184.73 | −365.12(−1.38%) |
| 米株価指数先物(12月限) | 東京時間21時26分ごろ |
|---|---|
| ダウ平均先物 | 52,465.00(−47.00、−0.09%) |
| S&P500先物 | 7,667.75(−86.50、−1.12%) |
| ナスダック100先物 | 28,797.50(−764.50、−2.59%) |
※米ヤフーファイナンスの表示(遅延値)によります。ロイターは同じ日の朝の時点で、ナスダック100先物が2%超安、S&P500先物が1%安、ダウ先物が小幅高と伝えています。
| 21時30分に出た米国の経済指標 | 結果 | 市場予想 | 前回 |
|---|---|---|---|
| 7〜9月期の雇用コスト指数(前期比) | +0.8% | +0.8% | +0.9% |
| 同(前年同期比) | +3.4% | — | — |
| 30日(金)の東京市場 | 終値 | 前日比 |
|---|---|---|
| 日経平均株価 | 63,290.11円 | −1,369.36(−2.12%) |
| TOPIX | 3,965.07 | −38.21(−0.95%) |
何があった?
インテルは取引開始前に25%前後の下落。 インテルは10〜12月期の売上高見通しを150億〜160億ドルとし、市場予想を下回りました。日経によると、パソコン向けの苦戦が嫌われ、時間外取引で一時23%安まで売られました。ロイターは、パソコン需要の弱さや生産の拡大にかかる費用から、今年はお金が出ていく(キャッシュの流出が続く)見通しを示したと伝えています。取引開始前は25%を超える下げと報じられ、AMDやエヌビディアなどほかの半導体株にも売りが広がっています。
アマゾンは6〜7%安。 アマゾンは売上高と1株あたり利益がいずれも市場予想をわずかに下回りました。Forbes JAPANによると、7〜9月期の設備投資は773億ドルに達し、年間の設備投資の見通しは2,000億ドルから2,200億ドルに引き上げられています。ロイターは、来年も設備投資をさらに増やす方針を示したことが重荷になったと伝えています。取引開始前の下げ幅は、報道によって6〜7%台です。
守りの銘柄と石油株は堅調。 ダウ先物がほぼ横ばいなのは、ハイテク株の比率が低く、医薬品などのディフェンシブ銘柄が支えになっているためと伝えられています。中東情勢をめぐって原油先物が上昇するなか、30日朝に決算を発表したエクソンモービルとシェブロンは利益が予想を上回り、取引開始前に上げています。
賃金の伸びは予想どおり。 7〜9月期の雇用コスト指数は前期比+0.8%で、市場予想と同じでした。前期の+0.9%から伸びがやや鈍っています。賃金・給与は+0.7%、福利厚生などの手当は+0.9%でした。
注目ポイント
ナスダックの「月間成績」。 ロイターによると、ナスダックは10月の月間で下落となり、2か月続いた月間の上昇が途切れそうです。一方、S&P500とダウは月間でプラスを保つ見通しと伝えられています。きょうは10月最後の取引日で、月末の動きにも関心が集まります。
半導体株への広がり。 インテルの見通しの弱さが、パソコン向けにとどまる話なのか、半導体全体への心配に広がるのかが焦点です。週明けの東京市場の半導体関連株にも影響しやすい流れです。
金利の動き。 今週のFOMCは政策金利を据え置きましたが、ロイターによると市場では12月にも利上げが再開されるとの見方が多くなっています。賃金の伸びが予想どおりだったことを受けて、米10年債利回りがどう動くかも注目されます。取引開始後には10月のシカゴ購買部協会景気指数(シカゴPMI)が発表されます。
ひとこと解説
「雇用コスト指数(ECI)」ってなに? 米労働省が3か月ごとに発表する、企業が働く人に払うコストの伸びを表す指数です。給料だけでなく、保険や年金などの福利厚生の費用も含まれます。
毎月の雇用統計に出てくる「平均時給」は、時給の高い業種で人が増えるだけでも数字が上がることがあります。雇用コスト指数は、そうした働く人の顔ぶれの変化の影響を受けにくいように作られているため、賃金の伸びを測る物差しとしてFRB(米連邦準備制度理事会)も重視しているといわれます。賃金の伸びが強すぎると物価が下がりにくくなるため、金利の見通しにもつながる指標です。
出典
- Stock market today: Nasdaq futures dive, S&P 500 futures fall as Amazon, Intel earnings rattle investors - Yahoo Finance
- Nasdaq 100 Dec 26 (NQ=F) - Yahoo Finance
- E-Mini S&P 500 Dec 26 (ES=F) - Yahoo Finance
- Mini Dow Jones Indus.-$5 Dec 26 (YM=F) - Yahoo Finance
- Nasdaq futures tumble as Amazon, Intel results deepen AI spending woes - Investing.com(Reuters)
- 米国株先物が急落、NasdaqはAmazonとインテルの決算不振で2%安 - Investing.com
- Amazon falls 7%, Intel plunges 25% in premarket trading, as pressure mounts after earnings - CNBC
- 決算:インテル株、時間外で23%急落 PC向け半導体低迷で見通し下回る - 日本経済新聞
- 米ナスダック先物、一時1.7%安 アマゾンやインテル決算で売り - 日本経済新聞
- アマゾン株、時間外取引で6%下落──AWS売上高39%増、しかし全社売上高と1株利益は市場予想に届かず - Forbes JAPAN
- Stock Market Today: Dow Jones, S&P 500 Futures Trade Mixed as AMZN, INTC Slide After Q3 Earnings - Benzinga
- Employment Cost Index Summary - U.S. Bureau of Labor Statistics
- Preview: Due October 30 - U.S. Q3 Employment Cost Index - Continuum Economics
- 東証大引け 日経平均は4日ぶり反落 AI過剰投資懸念の再燃 - 日本経済新聞