28日(水)夜の米国市場は、大きな予定が重なる一日です。日本時間29日午前3時にFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果が発表され、取引終了後にはマイクロソフトとアルファベットが決算を発表します。株価指数先物は、半導体株への期待からナスダック100が上昇している一方、原油高が重荷となりダウは横ばい圏で推移しています。

27日(火)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 52,377.57ドル +15.99(+0.03%)
S&P500種株価指数 7,722.60 +45.83(+0.60%)
ナスダック総合指数 26,477.81 +308.43(+1.18%)
米株価指数先物(12月限) 東京時間20時21分 東京時間21時26分ごろ
ダウ平均先物 52,448.00(−131.00、−0.25%) 52,584.00(+5.00、+0.01%)
S&P500先物 7,768.00(+9.75、+0.13%) 7,775.25(+17.00、+0.22%)
ナスダック100先物 29,924.00(+112.00、+0.38%) 29,935.75(+123.75、+0.42%)

※20時21分はみんかぶ、21時26分ごろは米ヤフーファイナンスの表示(遅延値)によります。

28日(水)の東京市場 終値 前日比
日経平均株価 63,954.19円 +685.82(+1.08%)
TOPIX 3,991.71 −5.66(−0.14%)
今夜から明朝の主な予定(日本時間) 内容
21時30分 9月の卸売在庫(速報値)、9月の財の貿易収支(速報値)
23時30分 週間石油在庫統計
29日 3時00分 FOMCの結果発表(政策金利は3.75〜4.00%で据え置きの予想)
29日 3時30分 ウォーシュFRB議長の記者会見
取引終了後 マイクロソフト、アルファベット、サービスナウ、フォードなどの決算

何があった?

先物はナスダック高・ダウ安でまちまち。 東京時間の昼前には、原油の上昇でインフレへの心配が出て、ダウ先物が150ドルほど下げる場面がありました。その後、ナスダック100先物は上げ幅を広げ、21時半前には0.4%ほど高くなっています。ダウ先物は下げ幅を縮め、前日とほぼ同じ水準です。

メモリー半導体に買い。 韓国のSKハイニックスが7〜9月期に過去最高の利益を発表し、米国で取引される同社の株は取引開始前に7〜8%ほど上がっています。ゼロヘッジによると、マイクロン・テクノロジーやサンディスクも4%前後上がるなど、メモリー関連に買いが広がっています。前日に引き続き、AI(人工知能)関連への期待が先物を支えています。

決算を受けて売られる銘柄も。 前日の取引終了後に決算を発表したロビンフッドは、取引にかかわる収入が予想に届かず、取引開始前に7〜8%ほど下げています。半導体のNXPセミコンダクターズも、10〜12月期の見通しが物足りないと受け止められ、時間外取引で7%ほど下げたと伝えられています。

原油は再び上昇。 米国が11月3日の中間選挙のあとにイランへの軍事攻撃を再開する可能性があるとの報道を受け、原油は再び上がりました。中東の英字紙ザ・ナショナルによると、北海ブレント原油は日本時間19時の時点で0.87%高の114.87ドル、WTI原油は1.59%高の101.49ドルでした。イエメンの武装組織フーシ派によるサウジアラビアへの攻撃も伝えられています。ゼロヘッジによると、米10年債の利回りは5.01%前後と、再び5%を上回っています。

注目ポイント

  • FOMCは「据え置き」がほぼ確実視。 CMEのフェドウォッチでは、政策金利を3.75〜4.00%で据え置く確率は92%とされています。焦点は、ウォーシュ議長が12月の利上げについてどう話すかです。ブルームバーグの集計を引用したゼロヘッジによると、金利スワップ市場では12月の利上げの確率が約82%と見込まれています。利上げに前向きな「反対票」が何票出るかも注目されます。

  • マイクロソフトとアルファベットの決算。 両社とも取引終了後に7〜9月期の決算を発表します。AIの需要がどこまで伸びているか、データセンターなどへの投資(設備投資)をどう計画しているかが焦点です。オプション市場では、両社の株価が5%以上動く可能性が見込まれています。29日にはアマゾンの決算が控えています。

  • 原油と中東情勢。 カタールの仲介でイランに戦争を終わらせるための新たな合意案が示され、イランは週末までに回答する見通しと伝えられています。攻撃再開への警戒と停戦への期待が入り混じり、原油は大きく動きやすい状態です。

  • 金利の水準。 米10年債の利回りは5%前後と高い水準にあります。FOMCの内容が利上げに前向きと受け止められれば、金利がさらに上がり、株価の重荷になる可能性も指摘されています。

ひとこと解説

「タカ派的な据え置き」ってなに? 金融政策では、インフレを抑えるために利上げに前向きな姿勢を「タカ派」、景気を支えるために利下げに前向きな姿勢を「ハト派」と呼びます。「タカ派的な据え置き」は、今回は金利を変えないものの、声明や記者会見で「次は利上げもありうる」という姿勢をにじませることをいいます。金利が同じでも、こうした発言しだいで市場の受け止めは大きく変わるため、FOMCでは結果そのものに加えて、議長の記者会見の内容も注目されます。

出典