今週(10月19日〜23日)の東京株式市場を振り返ります。米国のAI・半導体株の売りが続いたことに加え、中東情勢の緊張で原油価格が高止まりし、日経平均は5日間のうち4日で値下がりしました。週間では2,631円13銭安と2週続けての大幅安で、23日の終値は約3カ月ぶりの安値です。一方、米国市場ではダウ平均が週間でプラスを保ち、指数によって明暗が分かれました。まずは数字から見ていきます。

日付 日経平均終値 前営業日比 TOPIX終値 前営業日比
10/19(月) 64,916.70円 -407.59(-0.62%) 4,067.48 +1.48(+0.04%)
10/20(火) 64,075.42円 -841.28(-1.30%) 4,009.21 -58.27(-1.43%)
10/21(水) 64,621.24円 +545.82(+0.85%) 4,043.73 +34.52(+0.86%)
10/22(木) 62,907.84円 -1,713.40(-2.65%) 3,997.50 -46.23(-1.14%)
10/23(金) 62,693.16円 -214.68(-0.34%) 3,965.81 -31.69(-0.79%)

前週末(10月16日)の終値と比べると、日経平均は65,324円29銭から2,631円13銭安い62,693円16銭(-4.03%)、TOPIXは4,066.00から3,965.81へ**100.19ポイント安(-2.46%)**です。先々週末(10月9日)の69,030円92銭からは、2週間で約6,338円下げたことになります(週間の値幅と騰落率は、各日の終値から当サイトで計算しました)。

米国市場の週間騰落 10月16日終値 10月23日終値 週間の変化
NYダウ工業株30種 52,002.41ドル 52,215.16ドル +212.75(+0.4%)
S&P500種株価指数 7,659.44 7,623.68 -35.76(-0.5%)
ナスダック総合指数 26,140.03 25,955.34 -184.69(-0.7%)
ラッセル2000(小型株) 2,721.37 2,775.90 +54.53(+2.0%)
米国市場の日々の終値 NYダウ S&P500 ナスダック総合
10/19(月) 51,966.03(-36.38) 7,690.73(+31.29) 26,430.89(+290.85)
10/20(火) 52,495.88(+529.85) 7,712.57(+21.84) 26,424.82(-6.07)
10/21(水) 52,856.09(+360.21) 7,757.17(+44.60) 26,702.86(+278.04)
10/22(木) 52,867.98(+11.89) 7,663.43(-93.74) 26,008.86(-694.00)
10/23(金) 52,215.16(-652.82) 7,623.68(-39.75) 25,955.34(-53.52)
年初来騰落(10月23日時点) 騰落率
ラッセル2000 +11.8%
ナスダック総合指数 +11.7%
S&P500種株価指数 +11.4%
NYダウ +8.6%

何があった?

週明けは半導体株安で反落、TOPIXは小幅高。 前週末の米国で半導体株が大きく売られた流れを受け、19日(月)の日経平均は朝方に1,500円近く下げ、一時6万4,000円を割り込みました。その後は先物への買いで下げ幅を縮め、407円安で取引を終えています。株探によると、東京エレクトロンやファーストリテイリング、ソフトバンクグループなどが指数を押し下げた一方、33業種のうち21業種が値上がりし、TOPIXはわずかに上昇しました。

原油高で続落、原油の一服で反発。 20日(火)は半導体株への売りに原油高も重なり、日経平均は841円安と続落しました。WTI原油先物はこの前日まで8日続けて上がり、1バレル103ドル台をつけています。21日(水)は、米国とイランの戦闘終結に向けた協議への期待から原油の上昇が一服し、AI・半導体株が買い戻されて545円高と3日ぶりに反発しました。上げ幅は一時1,300円を超えています。

メタ・テスラの決算でAI投資への不安が再燃。 21日の米国の取引終了後に決算を発表したメタは、売上高が予想を上回ったものの、巨額のAI投資の計画が意識されました。テスラも設備投資の見通しを引き下げ、半導体製造装置のラムリサーチは好決算にもかかわらず時間外で売られています。22日(木)の東京市場では半導体・AI関連株に売りが集まり、日経平均は1,713円安と大きく下げ、6万3,000円を割り込みました。同日の米国ではナスダック総合指数が2.6%下げ、日本経済新聞によるとフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は6.7%下落しています。

金曜は一時1,400円超安から下げ渋り。 23日(金)の日経平均は午前中に一時1,400円を超えて下げ、6万2,000円を割り込みました。日本経済新聞によると、約6万1,400円にあった200日移動平均線の手前で下げ止まり、午後は値下がりした銘柄を拾う買いで下げ幅を縮めて214円安で終えています。ただ、終値は約3カ月ぶりの安値でした。

週末の米国は原油高でダウが652ドル安。 23日の米国市場では、イランやホルムズ海峡をめぐる緊張が強まるとの見方から原油が上がりました。米ヤフーファイナンスによると、WTI原油先物は4%近く上がって1バレル103ドル台、北海ブレント原油先物は116.72ドルと半年ぶりの高値で取引を終えています。燃料費の負担が増える航空株などが売られ、ダウ平均は652ドル安となりました。それでも週間ではダウが0.4%高、小型株のラッセル2000が2.0%高とプラスを保った一方、ナスダックは0.7%安、S&P500は0.5%安と2週続けて下げています。

注目ポイント

  • 米国の金利は5%を下回る水準に。 米10年債利回りは週前半に5.1%台で推移していましたが、22日に大きく下がり、23日は4.98%台と5%を下回ったまま週を終えました。米ヤフーファイナンスによると、追加の利上げへの見方が後退しています。株価が下げる中で債券が買われた面もあります。

  • 来週はFOMCと米大手ハイテク企業の決算。 米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果は10月28日(日本時間29日未明)に発表されます。米ヤフーファイナンスは、市場では政策金利の据え置きが広く見込まれていると伝えています。AIへの投資がどこまで続くのかに市場の関心が集まっており、大手ハイテク企業の決算で示される設備投資の計画にも目が向かいそうです。

  • 原油価格と中東情勢。 ブレント原油は今週、110ドル台で高止まりしました。原油高は物価を押し上げる要因として意識されやすく、金利や株価の動きにも影響します。

  • 日経平均の200日移動平均線。 23日は200日線の手前で踏みとどまる形になりました。週明け以降、この水準を保てるかどうかが、相場の流れを見るうえでの目安の一つとして注目されそうです。

ひとこと解説

「200日移動平均線」ってなに? 過去200営業日の終値の平均を、毎日1日ずつずらしながら計算してつないだ線です。営業日で数えるとおよそ10カ月分にあたり、株価の長い期間の流れを表すものとしてよく使われます。

株価がこの線より上にあれば長い目で見て上向き、下にあれば下向きの流れと受け止められることが多く、線の近くでは売り買いが交錯しやすいとされます。ただ、あくまで過去の株価から計算した目安で、線に近づいたら必ず下げ止まる、上回ったら必ず上がる、というものではありません。

出典