23日(金)夜の米国市場は、前日の大きな値下がりを受けた週末の取引になります。22日はAIへの投資が行き過ぎではないかという心配が再び強まり、ナスダック総合指数が2.6%下げました。株価指数先物はダウ平均先物を中心に下げており、スペースXの報道を受けて通信大手の株にも売りが出ています。

22日(木)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 52,867.98ドル +11.89(+0.0%)
S&P500種株価指数 7,663.43 −93.74(−1.2%)
ナスダック総合指数 26,008.86 −694.00(−2.6%)
米株価指数先物(12月限) 東京時間15時34分 東京時間20時26分ごろ
ダウ平均先物 52,916.00(−0.29%) 52,651.00(−0.79%)
S&P500先物 7,702.75(−0.02%) 7,678.25(−0.34%)
ナスダック100先物 29,223.50(+0.28%) 29,101.00(−0.14%)

※15時34分はみんかぶ、20時26分ごろは米ヤフーファイナンスの表示によります。株探は20時03分の配信で「ダウ先物は315ドル安」と伝えています。

23日(金)の東京市場 終値 前日比
日経平均株価 62,693.16円 −214.68(−0.34%)
TOPIX 3,965.81 −31.69(−0.79%)
取引開始前に決算を発表した主な企業 内容
アメリカン・エキスプレス 7〜9月期の売上高は201億ドル(前年比9%増)、1株利益は5.42ドル(同31%増)。通期の1株利益の見通しを18.30〜18.60ドルに引き上げ
SLB(旧シュルンベルジェ) 7〜9月期の売上高は94.5億ドル(前年比6%増)、特別な損益を除く1株利益は0.64ドル

何があった?

前日はAI関連株が大きく下落。 22日の米国市場では、メタが巨額のAI投資の計画を示したことや、テスラが設備投資の見通しを引き下げたことをきっかけに、「AIへの投資は行き過ぎではないか」という心配が再び強まりました。フィスコによると、半導体や半導体製造装置の株が大きく売られ、ナスダック総合指数は694ドル安と大幅に下げています。株探によると、ナスダック100指数は2.90%安でした。一方、日用品のP&Gなどディフェンシブ株が買われ、ダウ平均はわずかに値上がりして取引を終えています。

金利は大きく低下。 米ヤフーファイナンスによると、米10年債利回りは22日に2年あまりで最大の下げ幅となり、5%を下回りました。フィスコは、年内の追加の利上げへの見方が後退したことを理由に挙げています。米ヤフーファイナンスが伝えたブルームバーグのデータでは、10月の会合での利上げの確率は約5%と、今週はじめの15%、9月末の37%から下がっています。

スペースXの報道で通信株に売り。 ブルームバーグが、スペースXが自社の携帯電話の通信網のために米国の約8万カ所の基地局を使えるよう交渉していると報じました。フォーブスによると、この報道を受けてAT&T、ベライゾン、Tモバイルの通信大手3社の株は取引開始前の時間外で値下がりしています。反対に、基地局を貸し出す側のクラウン・キャッスルやアメリカン・タワーは値上がりしています。

アメックスは好決算も株価の反応はさえず。 アメリカン・エキスプレスの7〜9月期は、カード会員の利用額が前年比8%増の4,540億ドルとなり、1株利益も前年を大きく上回りました。通期の見通しも引き上げています。ただ、出張管理会社の持ち分の売却による一時的な利益を含んでいるため、それを除いた調整後の1株利益は4.68ドルです。インベスティング・ドットコムによると、株価は取引開始前の時間外で値下がりしています。

原油は高い水準が続く。 米ヤフーファイナンスによると、北海ブレント原油先物は1バレル114ドル前後、WTI原油先物は101ドルを上回っています。11月の米中間選挙の後に米国とイスラエルがイランを攻撃する可能性があるとの報道が、供給への不安を強めています。

注目ポイント

  • ハイテク株が落ち着くか。 先物ではナスダック100の下げが小さく、前日に大きく下げた半導体株などに買い戻しが入るかが焦点です。ただ、ダウ平均先物は通信株や金融株の重さもあって下げが目立っています。

  • 今夜の経済指標。 22時45分に10月の米PMI(購買担当者景気指数)速報値が発表されます。みんかぶによると、事前予想は製造業が55.5(前回55.9)、非製造業が57.9(前回58.8)です。23時には10月のミシガン大学消費者信頼感指数の確報値(予想46.3)が出ます。

  • 来週はFOMC。 10月28日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されます。現在はFRBの関係者が金融政策について発言を控える「ブラックアウト期間」に入っており、今夜の指標や原油価格の動きが、金利の見方を左右しやすい状況です。

  • アップルの新しいiPhoneが発売。 みんかぶによると、きょうはアップルの折りたたみ式iPhone「iPhone Duo」の発売日です。

  • 週明けの東京市場へ。 きょうの日経平均は一時1,400円を超えて下げた後、下げ幅を縮めて取引を終えました。今夜の米国のハイテク株の動きが、週明けの手がかりになります。

ひとこと解説

「ブラックアウト期間」とは FRB(米連邦準備制度理事会)の関係者が、金融政策を決める会合の前後に、政策についての発言を控える期間のことです。会合のおよそ10日前の土曜日から、会合の翌日まで続きます。

会合の直前に関係者の発言で市場が大きく動くのを避けるための決まりです。この期間はFRBの「生の声」が聞けないため、市場は経済指標や金利の動きから、会合の結果を読み取ろうとします。

出典