15日(木)の東京市場で、日経平均株価は前日比3,318円34銭安の64,425円95銭と、6営業日続けて値下がりしました。共同通信によると、下げ幅は過去3番目の大きさです。前夜の米国市場で半導体株が大きく売られた流れを受け、AI・半導体関連株を中心に朝から売りが広がりました。TOPIXも97.44ポイント安の3,999.34と、4,000ポイントを下回って取引を終えています。

10月15日(木)の東京市場 終値 前日比
日経平均株価 64,425.95円 -3,318.34(-4.90%)
TOPIX 3,999.34 -97.44(-2.38%)
参考 値
日経平均の午前の終値 64,489円(前日比-3,255円)
東証プライムの出来高 約30億2,794万株

何があった?

米国のインフレ指標が発端。 前夜に発表された9月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比3.7%の上昇と市場予想を上回りました。米国で追加の利上げが意識され、金利上昇に弱いハイテク株が売られた結果、米国のフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4.30%下落しています。この流れが東京市場にもそのまま波及しました。

朝から売り一色、午前だけで3,000円超の下げ。 日経平均は取引開始直後から下げ幅を広げ、午前の取引を3,255円安で終えました。午後も持ち直す動きは乏しく、最終的には午前の水準をやや下回って取引を終えています。共同通信は、AI需要の先行きへの懸念に加え、米国の原油先物価格の高止まりも投資家心理を冷やしたと伝えています。

指数を押し下げたのは半導体関連株。 日経平均への影響(寄与度)では、アドバンテスト1銘柄の押し下げが最も大きく、東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、イビデン、フジクラ、TDK、キオクシアホールディングスなどが続きました。いずれもAI・半導体と関係が深い銘柄です。一方、指数を押し上げたのは良品計画、中外製薬、KDDI、大塚ホールディングスなどで、医薬品や通信といった景気の影響を受けにくい銘柄が目立ちました。

業種別では「守り」の業種が上昇。 東証の業種別指数では、医薬品、不動産業、小売業などが上昇した一方、非鉄金属、電気機器、ガラス・土石製品などが下げました。日経平均の下落率(4.90%)がTOPIX(2.38%)の2倍を超えたのは、日経平均では半導体関連の値がさ株の比重が大きいためです。

同じ日にTSMCが最高益を発表。 台湾の半導体受託生産大手TSMCは15日、2026年7〜9月期の決算を発表しました。売上高は1兆4,942億台湾ドル(前年同期比50.9%増)、純利益は7,630億台湾ドル(同68.7%増)で、四半期として過去最高を更新しています。

注目ポイント

  • TSMC決算への海外市場の反応。 AI向け半導体の需要が強いことを示す決算となりましたが、今夜の米国市場で半導体株がどう反応するかが、あすの東京市場の手がかりになりそうです。

  • 米国の金利と原油価格。 CPIの上振れで追加利上げへの警戒が高まっています。米国の長期金利や、高止まりしている原油価格の動きは、引き続きハイテク株の重荷になるかどうかを左右する材料です。

  • 6日続落後の値動き。 日経平均はこの6営業日で大きく水準を切り下げました。きょうの急落のあと、値動きの荒さが落ち着くのか、なお大きく動き続けるのかが見どころです。

ひとこと解説

「日経平均とTOPIXの下げ率が違う」のはなぜ? 日経平均は225銘柄の株価をもとに計算され、株価(1株の値段)が高い銘柄ほど指数への影響が大きくなります。アドバンテストや東京エレクトロンのような半導体関連の「値がさ株」が大きく下がると、それだけで指数が何百円も動きます。

一方のTOPIXは、東証プライム市場などの幅広い銘柄を、会社の規模(時価総額)に応じて反映する指数です。銀行や商社、医薬品など多くの業種が含まれるため、半導体株だけの影響は相対的に小さくなります。きょうのように「日経平均は約5%安、TOPIXは約2%安」と差が開いた日は、下げの中心が一部の業種に偏っていたと読み取ることができます。

出典