9日(金)の米国市場は、対話型AIを手がけるオープンAIの売上高の見通しが伝わり、前日に強まったハイテク株への懸念が和らいだことから、3指数そろって上昇しました。ダウ平均は423ドル高で、週間でもプラスで終えています。きょう12日(月)の東京市場はスポーツの日のため休場です。

9日の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,654.95ドル +423.31(+0.83%)
S&P500種株価指数 7,811.54 +46.18(+0.6%)
ナスダック総合指数 27,366.17 +172.83(+0.64%)
ラッセル2000(小型株) 2,806.98 +12.85(+0.5%)
8日の米国市場(参考) 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,231.64ドル +51.77(+0.1%)
S&P500種株価指数 7,765.36 -36.41(-0.5%)
ナスダック総合指数 27,193.34 -345.35(-1.3%)
週間の騰落(5〜9日) 前週末比
NYダウ +477.99(+0.9%)
S&P500 +88.82(+1.2%)
ナスダック総合 +175.31(+0.6%)
ラッセル2000 -25.91(-0.9%)
9日の東京市場 終値 前日比
日経平均 69,030.92円 -11.19(-0.02%)、3日続落
TOPIX 4,104.81 +13.35(+0.33%)
金利 水準 備考
米10年債利回り(9日) 約5.24% 前日から小幅に上昇

何があった?

木曜はハイテク株が大きく下落。 8日(木)は、英フィナンシャル・タイムズが「オープンAIの年換算売上高が市場の予想を大きく下回った」と報じたことをきっかけに、AI関連のハイテク株に売りが出ました。ナスダック総合指数は1.3%下げ、S&P500も2日続けて下落しています。一方で、S&P500の銘柄の多くは上昇しており、ダウ平均は小幅高で終えました。翌9日の東京市場でも、ソフトバンクグループや半導体関連株に売りが広がり、日経平均は小幅ながら3日続落となりました。

金曜はAIへの懸念が一服。 9日(金)は、オープンAIの年換算売上高が年内に700億ドルに達するか、それを上回る見通しだと伝わり、前日の懸念が和らぎました。ハイテク株が買い戻され、3指数そろって上昇しています。前週に急上昇した米長期金利や原油価格がひとまず落ち着いたことも、株式市場の支えになりました。

通信株が急落、保険のヒューマナは急伸。 宇宙企業のスペースXが、衛星通信に使う周波数の免許を取得すると伝わり、競争が激しくなるとの見方から通信大手が大きく下げました。TモバイルUSは13%あまり、AT&Tは約10%、ベライゾンは約9%の下落です。一方、医療保険のヒューマナは、高齢者向け保険(メディケア・アドバンテージ)の2027年の評価が改善したことを受けて11%あまり上昇しました。

注目ポイント

  • きょうは日米とも「半分休み」。 東京市場はスポーツの日で休場です。米国はコロンブスデーで、債券市場は休場ですが、株式市場は通常どおり取引が行われます。米国債の取引がないため、金利の動きはあすに持ち越しとなります。

  • 13日から米国の決算シーズンが本格化。 13日(火)にJPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックス、シティグループなど大手銀行が7〜9月期の決算を発表します。金利が高い状態が続くなかで、銀行の業績や景気の見方にどんな言及があるかが注目されます。

  • 14日(水)に米9月の消費者物価指数(CPI)。 9月のFOMC議事録で年内の追加利上げの可能性が示されたばかりで、インフレの数字は利上げの見通しに直結します。15日(木)には生産者物価指数(PPI)や小売売上高も発表されます。

  • 東京市場は13日から再開。 日経平均は8日に7万円を割り込み、9日もほぼ横ばいでした。連休中の米国株の上昇や、14日のCPIを前にした様子見の動きがどう出るかが焦点です。16日(金)には植田日銀総裁の挨拶も予定されています。

ひとこと解説

「年換算売上高」ってなに? 会社の売上高を「この1か月(や四半期)のペースが1年続いたら、いくらになるか」に引き直した数字です。たとえば、ある月の売上高が50億ドルなら、12倍して年換算600億ドル、という考え方です。

急成長している会社は1年分の決算を待っていると実態が見えにくいため、最新の勢いをつかむ目安としてよく使われます。ただし、あくまで「今のペースが続けば」という仮定の数字なので、実際の1年間の売上高とは違うことがあります。オープンAIのように株式を上場していない会社の数字は報道ベースで伝わることも多く、今回のように報道の中身によって関連株が上下することがあります。

出典