8日(木)の東京市場で日経平均株価は続落し、993円安の6万9042円で取引を終えました。前日の米国株安や米長期金利の高止まり、中東情勢への警戒から売りが続き、この日の最も安い水準で取引を終える「安値引け」となりました。

東京市場(10月8日) 終値 前日比
日経平均株価 69,042.11円 -993.60円(-1.42%)
TOPIX(東証株価指数) 4,091.46 -62.65(-1.51%)
その他(10月8日) 水準 備考
日経平均の始値 69,840.64円 -195.07円で寄り付き
日経平均の前場終値 69,373.40円 -662.31円
東証プライムの売買代金 約7兆6,133億円 売買高は約23億2,915万株
値上がり/値下がり(プライム) 21.0% / 76.1% 前日は値下がり62.6%
ドル円(15時台) 158円21銭前後 日中は一時157円59銭まで円高
債券先物 124円35銭 +23銭、3営業日ぶり反発

何があった?

米国株安を受けて朝から売り。 前日の米国市場では、米10年債利回りが一時約24年ぶりの高さまで上がり、原油高への警戒もあってダウ平均など主要3指数がそろって下落しました。この流れを受けて東京市場も195円安で始まり、前場には下げ幅が一時800円を超えました。

中東情勢への警戒が強まる。 共同通信によると、米国防総省がイランでの戦闘作戦を再開する準備をするよう中央軍に命じたと報じられ、混乱が長引くことによる原油価格の上昇や景気の減速への警戒が広がりました。午後も買い戻しの動きは乏しく、下げ幅を広げながら取引を終えています。

値下がり銘柄は7割超。 東証プライムでは値下がりした銘柄が76.1%に達し、前日よりも売りが広い範囲に及びました。ソフトバンクグループ、東京エレクトロン、TDK、ファナック、コマツなどが下落し、半導体製造装置の大手には前日に続いて利益を確定する売りが出たと伝わっています。一方、リクルートホールディングス、KDDI、ホンダ、任天堂、ファーストリテイリングなどは上昇しました。

業種別では海運などが上昇。 33業種のうち、海運業、サービス業、ゴム製品などが上がり、非鉄金属、ガラス・土石製品、機械などが下がりました。

注目ポイント

  • 2日で1,600円あまりの下げ。 日経平均は5日と6日の2日間で2,400円近く上げましたが、7日と8日の2日間で合わせて1,600円あまり下げ、上昇分の多くを打ち消した形です。7万円の大台を再び回復できるかが、目先の焦点の1つになりそうです。

  • 街角景気は小幅に改善。 内閣府が発表した9月の景気ウォッチャー調査では、現状判断DI(季節調整値)が47.0と前月から0.6ポイント上がりました。基調判断は「持ち直しの動きがみられる」とされた一方、先行きについては中東情勢による不透明感が残るとしています。

  • 経常黒字は4兆円台。 財務省が発表した8月の国際収支(速報)では、経常収支が4兆620億円の黒字となりました。貿易収支は6,877億円の赤字でしたが、海外からの配当や利子などを示す第一次所得収支の黒字が5兆1,332億円に広がりました。

  • 国内の債券は買い戻し。 株安の一方で、債券先物は3営業日ぶりに反発しました。今夜の米国市場で長期金利がどう動くか、中東情勢の続報が出るかが、明日の東京市場の出発点に関わりそうです。

ひとこと解説

「安値引け」ってなに? その日の取引で付いた最も安い値段(安値)と、取引終了時の値段(終値)が同じになることを「安値引け」といいます。反対に、終値が最も高い値段と同じなら「高値引け」です。

安値引けは、取引の最後まで売りの勢いが衰えず、買い戻す動きが弱かったことを示します。そのため、翌日以降も売りが続きやすい「地合いの弱さ」のサインとして受け止められることがあります。ただ、翌日の値動きは海外市場や新しいニュースにも大きく左右されるので、1日の形だけで先行きを決めつけず、ほかの材料と合わせて見ることが大切です。

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