7日(水)夜の米国市場は、日本時間8日未明に予定されている米10年国債の入札と、9月のFOMC(米連邦公開市場委員会)議事録の公表が大きな材料です。前日はS&P500種株価指数とナスダック総合指数がそろって最高値を更新しており、金利の行方次第でこの流れが続くかが焦点になります。

6日(火)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,521.28ドル +253.38(+0.49%)
S&P500種株価指数 7,818.93 +44.98(+0.58%)
ナスダック総合指数 27,599.79 +122.48(+0.45%)
今夜の主な予定(日本時間) 内容
23時30分 米週間原油在庫統計
8日 午前2時 米10年国債入札(390億ドル)
8日 午前3時 9月15・16日開催分のFOMC議事録の公表
8日 午前4時 8月の米消費者信用残高

何があった?

3指数そろって上昇、S&P500とナスダックは最高値。 6日の米国市場では、米長期金利が低下したことで株式の割高感が薄れ、幅広い銘柄に買いが入りました。ダウは4日続伸、S&P500も4日続伸で8月13日に付けた最高値を上回りました。ナスダック総合指数は5日続伸で、2日連続の最高値更新です。

AI関連の半導体株が買われる。 AMDのリサ・スー最高経営責任者が2027年に生産を大幅に増やす計画に触れたと伝わり、AI向け半導体の需要への期待が高まりました。マーベル・テクノロジーは2028年の売上高の目標を200億ドルに引き上げたことを受けて上昇しています。電力大手のコンステレーション・エナジーは、グーグルとの原子力発電の契約を発表して大きく上げました。

貿易赤字は予想より拡大。 6日夜に発表された8月の米貿易収支は1,056億ドルの赤字で、市場予想(1,020億ドルの赤字)より赤字幅が大きくなりました。前月(886億ドルの赤字)からも広がっています。発表後はドルがやや売られました。

コンステレーション・ブランズの決算。 米国の取引終了後に発表された酒類大手コンステレーション・ブランズの6〜8月期決算は、売上高が前年同期比6%増の26億3,300万ドルでした。比較可能ベースの1株利益は3.74ドル(3%増)で、通期の比較可能ベースの1株利益の見通しは据え置かれています。

注目ポイント

  • 9月FOMC議事録。 9月のFOMCでは、政策金利(FF金利の誘導目標)を0.25%引き上げて3.75〜4.00%とし、約3年ぶりの利上げを全会一致で決めました。会合後に示された参加者の見通しでは、多くが年内にもう1回以上の利上げを想定していたと報じられています。議事録で、追加利上げについてどこまで踏み込んだ議論があったかが注目されます。

  • 10年国債の入札と長期金利。 米10年国債の利回りは10月1日に一時5.34%と24年ぶりの高い水準を付けた後、6日には5.25%まで下がったと伝わっています。今夜の10年債入札で買い手が十分に集まるかどうかは、金利の方向、ひいては株価の割高・割安の見方に関わります。

  • FRB高官の発言。 6日にはシュミッド・カンザスシティー連銀総裁が、労働市場は依然良好だとしたうえで、インフレの克服にはまだ道のりがあるとの認識を示したと報じられました。議事録とあわせて、FRBの利上げに対する姿勢を読み取る材料になりそうです。

  • 原油と中東情勢。 原油価格は前日まで下げていましたが、トランプ大統領はイラン情勢が「極めて厳しい」との認識を示しています。今夜の原油在庫統計とあわせて、原油価格の動きはインフレ見通しを通じて金利にも影響します。

ひとこと解説

「FOMC議事録」ってなに? FOMCは米国の金融政策を決める会合で、年8回開かれます。会合が終わった直後には決定内容と声明文が公表されますが、参加者がどんな意見を出し合ったのかという詳しい中身は、約3週間後に公表される「議事録(議事要旨)」で初めて分かります。

議事録では、名前は伏せたうえで「多くの参加者が〜と考えた」「一部の参加者は〜を指摘した」といった形で議論の様子が書かれます。たとえば利上げに前向きな意見がどれくらいあったかが分かるため、次回以降の金融政策を占う手がかりとして、市場が注目する材料の一つになっています。

出典