6日(火)夜の米国市場は、21時30分に発表される8月の米貿易収支と、そのあとに続くFRB(米連邦準備制度理事会)高官の発言が注目材料です。前日の米国ではハイテク株が買われてナスダック総合指数が最高値を更新しており、この流れが続くかが焦点になります。

5日(月)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,267.90ドル +90.94(+0.18%)
S&P500種株価指数 7,773.95 +51.23(+0.66%)
ナスダック総合指数 27,477.31 +286.45(+1.05%)
今夜の主な予定(日本時間) 内容
21時30分 8月の米貿易収支(市場予想は1,020億ドルの赤字)
22時05分 ウィリアムズNY連銀総裁の発言
23時45分 ボウマンFRB副議長、ムサレム・セントルイス連銀総裁の発言
7日 午前2時 米3年国債入札(580億ドル)
米国の取引終了後 コンステレーション・ブランズ決算(6〜8月期)

何があった?

ダウは3日続伸、ナスダックは最高値。 5日の米国市場は、序盤こそダウが下げて始まったものの持ち直し、3指数そろって上昇して取引を終えました。ナスダック総合指数は4日続伸で、9月22日に付けた最高値を更新しています。決算シーズンを前に業績への期待からハイテク株が買われ、S&P500では11業種のうち10業種が上がりました。

ISM非製造業は予想をわずかに下回る。 同日発表の9月のISM非製造業景況指数は54.9でした。市場予想を下回ったものの、景気の分かれ目とされる50は27カ月連続で上回りました。

原油安が支えに。 G7(主要7カ国)が石油備蓄の協調放出を決めたことを受けて原油価格が下がり、インフレへの警戒がやわらいだことも株価を支えたと報じられています。一方で、欧州の財政や政治をめぐる不安から米長期金利は高い水準にあり、株価の重しとされました。

東京は続伸、植田総裁は利上げ継続の考え。 6日の東京市場では日経平均が737円高の7万683円と続伸し、終値で約3カ月ぶりに7万円台を回復しました。引け後には植田日銀総裁が全国証券大会で挨拶し、経済・物価情勢に応じて引き続き利上げを行う考えを示したと伝わっています。

注目ポイント

  • 貿易収支は赤字の拡大が予想。 8月の米貿易収支は、市場予想で1,020億ドルの赤字と、赤字幅が前月より広がる見込みです。結果は米国の7〜9月期のGDP(国内総生産)の見通しにも関わります。

  • FRB高官の発言が相次ぐ。 今夜はウィリアムズNY連銀総裁、ボウマンFRB副議長など、金融政策を決める投票権を持つ高官の発言が続きます。先週の弱い雇用統計を受けて10月の据え置き観測が強まるなか、追加利上げについてどんな認識を示すかが注目されます。8日午前3時には9月のFOMC議事録も公表される予定です。

  • 3年国債入札と長期金利。 米10年国債の利回りは10月1日に一時5.34%と、2002年以来24年ぶりの高い水準を付けました。今夜の3年債入札の需要が弱ければ金利が上がり、株価に影響する可能性があります。

  • コンステレーション・ブランズの決算。 「モデロ」「コロナ」などのビールを扱う酒類大手で、米国の取引終了後に決算を発表します。ビールの出荷の動きや、コスト上昇の中で利益率を保てているかが注目点とされています。

ひとこと解説

「貿易収支」ってなに? 国が外国に売ったモノやサービスの金額(輸出)から、外国から買った金額(輸入)を引いたものです。輸入のほうが多いと「赤字」になります。米国は長く大きな貿易赤字が続いている国です。

貿易収支はGDPの計算にも使われ、輸出から輸入を引いた「純輸出」がGDPを構成する項目の一つになっています。そのため、赤字が予想より大きく膨らむと、その期のGDPの伸びを押し下げる要因とみられます。関税などの通商政策が話題になる時期には、相手国別の数字も注目されます。

出典