週明け5日(月)の東京市場で日経平均株価は大幅に反発し、1637円高の6万9946円で取引を終えました。先週末の米雇用統計が予想を大きく下回り、米国の早めの追加利上げへの警戒がやわらいだことで半導体関連株に買いが集まり、取引時間中には約3カ月ぶりに7万円台を回復する場面がありました。

東京市場(10月5日) 終値 前週末比
日経平均株価 69,946.86円 +1,637.40円(+2.40%)
TOPIX(東証株価指数) 4,145.22 +54.22(+1.33%)
その他(10月5日) 水準 備考
日経平均の寄り付き 69,113.74円 +804.28円
日経平均の前場終値 70,037.61円 +1,728.15円(+2.53%)
東証プライムの売買代金 約7兆7,509億円 売買高は約22億5,895万株
値上がり/値下がり/変わらず(プライム) 860 / 633 / 53銘柄 値上がりは55.6%
業種別(33業種) 22業種が上昇 電気機器が上昇率トップ
ドル円(15時時点) 157円83銭前後 日中は157円44銭〜158円17銭

何があった?

朝から買いが先行。 先週末2日に発表された9月の米雇用統計で、雇用の伸びが市場予想を大きく下回りました。これを受けてFRB(米連邦準備制度理事会)が早めに追加利上げに動くとの見方が後退し、同日の米国株が上昇した流れを引き継いで、日経平均は804円高で始まりました。G7が原油などの緊急備蓄の放出を決めたことも、投資家の不安をやわらげる材料になったと伝わっています。

前場で7万円台に。 上げ幅はその後も広がり、前場は1728円高の7万0037円で終えました。取引時間中に7万円を上回ったのは約3カ月ぶりです。後場は節目の7万円近辺で利益を確定する売りが出て上昇が一服し、6万9800円〜7万円前後でもみ合ったまま大引けを迎えました。米長期金利の上昇やドル円の伸び悩みが上値を抑えたとの見方もあります。

半導体株が指数をけん引。 日経平均への押し上げ寄与は、アドバンテスト(約360円)、東京エレクトロン(約336円)、ファーストリテイリング(約236円)が大きく、ソフトバンクグループを加えた4銘柄で1000円以上を押し上げました。一方、押し下げ寄与が最も大きかったのはキオクシアホールディングス(約13円)でした。

値上がりは半分強。 TOPIXの上昇率(1.33%)は日経平均(2.40%)を下回り、プライムの値上がり銘柄は55.6%にとどまりました。値がさの半導体株が日経平均を大きく押し上げた一方、相場全体への買いの広がりは限られた形です。業種別では電気機器、ガラス・土石製品、化学が上昇し、電気・ガス業、鉱業、海運業などが下げました。

注目ポイント

  • 高市首相の所信表明演説。 臨時国会で高市首相が所信表明演説を行い、「強い経済」と持続可能な財政の実現を掲げたと報じられています。経済や市場が想定外の動きを見せた場合に機動的に対応する考えは、為替市場では急な円安へのけん制とも受け止められました。今後の財政運営や長期金利への影響が注目されます。

  • ユーロ安が進む。 外国為替市場では、フランスの財政への懸念やスペインの政局不安を背景にユーロが売られました。ドル円は157円台後半とほぼ横ばいでしたが、ユーロ円は1円ほど下げています。

  • 今夜23時に米ISM非製造業景況指数。 先週末の雇用統計に続いて、米国景気の勢いを確かめる指標です。利上げをめぐる見方を左右する可能性があり、明日の東京市場の出発点にも関わりそうです。

  • 6日は植田日銀総裁の挨拶。 日銀の利上げをめぐる発言の有無に、為替と株式の両方の関心が集まっています。

ひとこと解説

「寄与度」ってなに? 日経平均は225銘柄の株価をもとに計算されますが、株価の高い銘柄(値がさ株)ほど指数への影響が大きくなる仕組みです。ある銘柄の値動きで日経平均が何円動いたかを示すのが「寄与度」です。

今日はアドバンテストと東京エレクトロンの2銘柄だけで約700円分、日経平均を押し上げました。一方、東証プライム全体を時価総額で反映するTOPIXの上昇率は日経平均より小さく、値上がりした銘柄も半分強でした。日経平均が大きく動いた日は、TOPIXや値上がり銘柄の数もあわせて見ると、「一部の銘柄が引っぱった上昇」なのか「幅広い銘柄が買われた上昇」なのかを区別しやすくなります。

出典