来週(10月5日〜9日)の東京市場は5日間すべて立ち会いがあり、翌12日(月)はスポーツの日で休場のため、週末は3連休になります。今週は日経平均が3週続伸して6万8000円台に乗せており、来週は節目の7万円を試す場面があるかが一つの焦点です。日程面では、6日の植田日銀総裁の挨拶、日本時間8日未明の米FOMC議事要旨、8日のファーストリテイリング決算、9日のオプションSQが並びます。まずは今週末の位置を確認しておきます。

項目 数値
日経平均 今週末終値(10/2) 68,309.46円(週間 +1,945.26円、+2.93%、3週続伸)
TOPIX 今週末終値(10/2) 4,091.00(週間 -37.59、-0.91%)
来週の予想レンジ(ザイ・オンライン) 6万7,000〜7万円
来週の予想レンジ(外為どっとコム) 6万6,000〜7万円
来週の予想レンジ(ウエルスアドバイザー) 6万7,500〜7万円
ドル円(10/2・NY) 1ドル=157円80〜90銭で取引終了
米10年物国債利回り 1日に一時5.34%台(2002年以来の水準)
週末(10月2日)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,176.96ドル +250.40
S&P500種株価指数 7,722.72 +56.27
ナスダック総合指数 27,190.86 +319.27

来週の注目日程

日付 予定(時刻は日本時間)
10/5(月) ユーロ圏:9月サービス業PMI(16:50)。米:9月ISM非製造業景況指数(23:00)。決算:霞ヶ関キャピタル、ダイセキ。中国・香港は国慶節で休場(7日まで)
10/6(火) 植田日銀総裁が全国証券大会で挨拶(日銀の公表予定は15:35)。米:8月貿易収支(21:30)。決算:サカタのタネ、コンステレーション・ブランズ
10/7(水) 日本:8月景気先行・一致指数、8月毎月勤労統計。決算:エービーシー・マート。米:FOMC議事要旨(9月開催分、日本時間8日3:00)
10/8(木) 日本:8月国際収支(8:50)、9月景気ウォッチャー調査(14:00)。決算:ファーストリテイリング、セブン&アイ・ホールディングス、ペプシコ(米国市場の取引開始前)。米:新規失業保険申請件数(21:30)
10/9(金) オプションSQ、TOPIX定期入れ替えの公表。日本:8月家計調査(8:30)。決算:安川電機、デルタ航空(米国市場の取引開始前)。米:10月ミシガン大学消費者態度指数(23:00)
10/12(月) 日本はスポーツの日で休場

注目ポイント

  • 7万円の節目と過熱感です。 3社の予想レンジは、いずれも上限を7万円に置いています。ウエルスアドバイザーは、もみ合いの形(三角もち合い)を上に抜けたとして7万円の回復を視野に入れる見方を示しています。一方でザイ・オンラインは、日経平均がボリンジャーバンドの+3σ(統計的にかなり上ぶれた水準)まで上がっており、過熱感への警戒が出やすいとも指摘しています。今週は日経平均が2.93%上がったのにTOPIXは0.91%下がっており、上昇が一部の値がさ株に偏っている点も引き続き確認したいところです。

  • 6日の植田総裁の挨拶です。 9月の東京都区部の消費者物価指数(生鮮食品を除くコア)は前年同月比2.7%上昇と、市場予想を上回りました。外為どっとコムは、植田総裁の発言が日経平均の方向を左右する材料の一つだとしています。ウエルスアドバイザーによると、政府からは日銀に対し、これまでの利上げの累積的な影響を十分に点検するよう求める意見も出ています。発言から次の利上げの時期をどう読み取るかが、金利や為替を通じて株価にも影響しそうです。

  • FOMC議事要旨と5%台の米長期金利です。 9月に約3年ぶりの利上げを決めたFOMCの議事要旨が、日本時間8日未明に公表されます。FXStreetは、インフレが落ち着かない場合に追加の引き締めを支持するメンバーがどれだけいるかが注目点だとしています。米10年債利回りは9月に50ベーシスポイント(0.5%)以上上がって5.3%を超え、英国やフランスの国債利回りも大きく上昇しました。外為どっとコムは、フランスの10年債利回りが4.9%近辺にあり、同国の財政不安も材料の一つに挙げています。週明け5日のISM非製造業景況指数は、前回が55.4で、予想はCMCマーケッツが55.7、FXStreetが55.1と伝えています。

  • ファーストリテイリングの決算とSQが重なる週末です。 8日に発表されるファーストリテイリングの決算は、日経平均への影響が大きい銘柄だけに、9日の東京市場の値動きに表れやすい材料です。9日はオプションの特別清算指数(SQ)の算出日で、ウエルスアドバイザーによると同じ日にTOPIXの定期入れ替えも公表されます。さらに翌週の月曜が休場で3連休に入るため、週末にかけては持ち高を整理する動きが出やすい日程です。

  • 米国の決算シーズンの入り口です。 8日のペプシコについて、CMCマーケッツはアナリスト予想を1株利益2.30ドル、売上高を前年同期比4.3%増の250億ドルと伝えています。9日のデルタ航空は、原油高のなかで燃料費の影響がどう出るかに関心が集まりそうです。来週は中国本土も7日まで国慶節の休場が続きます。

ひとこと解説

「SQ(特別清算指数)」ってなに? 日経平均の先物やオプションの取引には「期限」があり、期限が来たときに精算するための基準の値をSQといいます。毎月第2金曜日の朝の取引で、日経平均の対象銘柄の始値をもとに計算されます。3・6・9・12月は先物とオプションの両方の期限が重なる「メジャーSQ」、それ以外の月はオプションだけの「ミニSQ」と呼ばれ、来週9日はミニSQにあたります。

SQの日の朝は、精算に合わせた売買がまとまって出るため、寄り付きの売買代金がふくらみ、値動きが大きくなることがあります。ただ、その売買は相場の見通しとは関係なく機械的に出るものも多いので、SQ当日の朝の動きだけで流れを判断しないことが大切です。くわしくは投資入門の「SQとデリバティブ」の記事もあわせてどうぞ。

「FOMC議事要旨」も押さえておきましょう。 FOMC(米連邦公開市場委員会)は会合の約3週間後に、話し合いの中身をまとめた議事要旨を公表します。結論そのものは会合の当日に分かっていますが、議事要旨では「何人がどんな理由で賛成・反対したか」「次にどんな条件で動きそうか」といった温度感が分かります。利上げ・利下げの先行きを読む材料として、市場が注目する理由はそこにあります。

出典