1日(木)の東京市場で日経平均株価は大幅に続伸し、2203円高の6万8956円で取引を終えました。終値で6万8000円を上回るのは8月17日以来です。前夜に発表された米半導体大手マイクロン・テクノロジーの好決算を受けて、半導体・AI関連株に買いが集中しました。一方でTOPIXの上昇率は0.57%にとどまり、相場全体に買いが広がったわけではない一日でした。

東京市場(10月1日) 終値 前日比
日経平均株価 68,956.72円 +2,203.00円(+3.30%)
TOPIX(東証株価指数) 4,131.98 +23.33(+0.57%)
その他(10月1日) 水準 備考
日経平均の寄り付き 67,106.52円 +352.80円
日経平均の前場終値 68,355.81円 +1,602.09円(+2.40%)
東証プライムの売買代金 約8兆7,228億円 売買高は約26億4,961万株
値上がり/値下がり銘柄の割合(プライム) 48.3% / 48.1% ほぼ半々
ドル円(15時時点) 158円38銭前後 日中は157円34銭〜158円40銭

何があった?

マイクロンの好決算が追い風に。 前夜、米国の半導体メモリー大手マイクロンが発表した6〜8月期決算は売上高が過去最高となり、次の四半期の見通しも強い内容でした。これを受けて東京市場でもAI・半導体関連株に買いが向かい、日経平均は352円高で始まると、前場で上げ幅を1600円あまりに広げました。後場も勢いは続き、午後には一時2000円を超える上昇となって、大引けまで高値圏で推移しました。

米国の物価指標も安心材料に。 前夜に発表された米国の8月のPCE物価指数は市場予想を下回る伸びでした。年内の追加利上げへの警戒がやわらいだことも、投資家の心理を支えたとみられます。

値がさの半導体株が指数を押し上げ。 日経平均への寄与が最も大きかったのはアドバンテストで、前場の時点で1銘柄だけで日経平均を約576円押し上げていました。ほかに東京エレクトロン、ソフトバンクグループ、ファーストリテイリング、イビデン、TDK、キオクシアホールディングス、レーザーテックなどが上昇しています。業種別では電気機器、精密機器、情報・通信業が上昇しました。

一方で下げた業種も。 石油・石炭製品、銀行業、保険業などは下落し、東京海上ホールディングス、第一三共、三菱商事、JT、出光興産、三菱UFJフィナンシャル・グループなどが値下がりしました。東証プライム全体では値上がり銘柄が48.3%、値下がり銘柄が48.1%とほぼ同じ割合で、日経平均の大きな上げ幅に比べると、市場全体の動きは落ち着いていました。

日銀短観は予想をやや下回る。 朝8時50分に発表された日銀短観(9月調査)では、大企業製造業の景況感を示すDIがプラス24と、前回のプラス22から改善したものの、市場予想のプラス25には届きませんでした。大企業非製造業はプラス35(前回プラス37)でした。外国為替市場では早めの利上げ観測がやや後退して円が売られ、ドル円は15時時点で158円38銭前後と円安方向に動いています。

注目ポイント

  • 指数と市場全体の温度差。 日経平均は3%を超える上昇でしたが、TOPIXは0.57%高、値上がり銘柄はプライムの半分ほどでした。一部の値がさ株の動きが日経平均を大きく左右する状態が続くのかに関心が集まります。

  • 今夜の米国の景気指標。 日本時間21時30分に新規失業保険申請件数、23時にISM製造業景況指数が発表されます。米国の長期金利は5%台の高い水準が続いており、指標を受けた金利の動きが注目されます。

  • 2日の米雇用統計。 明日の夜には9月の米雇用統計が発表されます。FRBの利上げをめぐる見方に影響しうる重要な指標です。

  • 円安の進み具合。 ドル円は158円台に乗せ、200日移動平均線(158円49銭)に近づいていると伝わっています。為替の動きは輸出関連株の評価にも関わります。

ひとこと解説

日経平均とTOPIX、なぜこんなに差が出るの? 日経平均は225銘柄の株価を平均する仕組みで、株価の高い「値がさ株」の値動きほど指数への影響が大きくなります。今日のアドバンテストのように、1銘柄で数百円分を動かすこともあります。

一方のTOPIXは、東証プライム市場などの銘柄を時価総額(会社の規模)に応じた重みで計算します。株価の水準ではなく会社の大きさが効くため、銀行や商社、保険などの大型株の値動きも反映されやすくなります。

今日は半導体の値がさ株が大きく上げる一方で、銀行や保険が下げたため、日経平均は3.30%高、TOPIXは0.57%高と差が開きました。2つの指数と値上がり銘柄の割合を並べて見ると、相場の上昇が「一部の銘柄中心」なのか「全体的」なのかがつかみやすくなります。

出典