28日(月)の米国市場は、米国債の利回りが約19年ぶりの水準まで上がったことが重荷となり、主要3指数がそろって下げました。29日(火)の東京市場は9月末の配当の権利が落ちる日で、指数には配当落ちによる押し下げが加わります。

28日の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,481.51ドル -347.11(-0.67%)
S&P500種株価指数 7,683.69 -59.72(-0.77%)
ナスダック総合指数 26,820.38 -248.34(-0.92%)
ラッセル2000(小型株) 2,817.91 -19.64(-0.69%)
28日の東京市場 終値 前日比
日経平均 65,877.62円 -486.58(-0.73%)
TOPIX 4,112.00 -16.59(-0.40%)
原油・先物・為替 水準 前日比など
WTI原油先物 11月限(28日終値) 1バレル=92.60ドル +0.19ドル(一時96.54ドル)
北海ブレント原油先物(28日終値) 1バレル=105.28ドル +0.96ドル(一時108.83ドル)
米10年債利回り(28日) 5.2%台 2007年以来の高水準
日経225先物 12月限(29日夜間取引終値) 65,650円 +80円
ドル円(29日7時すぎ) 157円40銭前後 28日に一時156円50銭前後まで円高

何があった?

米金利の上昇が株式の重荷に。 週末にトランプ大統領がイランのホルムズ海峡再開案を拒否したことで、28日は原油が一時4%前後上がり、インフレへの警戒から米国債が売られました。米10年債利回りは5.2%台と2007年以来の水準に、30年債利回りも2004年以来の高さに上がっています。金利が上がると株式の相対的な魅力が下がりやすく、ダウ平均は300ドルを超える下げで取引を終えました。

原油は上げ幅を大きく縮めて小幅高。 WTI原油先物は一時96ドル台まで上がったものの、サウジアラビアが修理を終えた東西パイプラインの稼働を増やしていると伝わったことなどから伸び悩み、終値は0.19ドル高の92.60ドルでした。北海ブレントも一時108ドル台を付けたあと、105ドル台で終えています。

エヌビディアは上昇、金関連は大幅安。 1500億ドルの自社株買い枠の追加を発表したエヌビディアは、下落した相場のなかで1%近く上げました。一方、前週まで大きく上がっていたメタは続落です。金利上昇とドル高を受けて金(ゴールド)の先物は大きく下げて7週間ぶりの安値となり、金鉱株も軒並み売られました。

東京市場は6日ぶりに反落。 28日の日経平均は朝方に上昇して始まったものの、5日続伸のあとの利益確定の売りに加え、国内の長期金利が3.095%まで上がったことや韓国株の下落が重荷となり、安値で取引を終えました。業種別では保険、銀行、電気・ガスが上げ、医薬品、パルプ・紙、鉱業などが下げています。

為替は財務官の発言で一時円高に。 三村財務官が「円の過小評価は問題」とする日米の認識について「非常にクリア」「市場が素直に受け止めてくれればいい」と述べたと伝わり、ドル円は一時156円50銭前後まで円高が進みました。その後はドル全体が買われ、29日朝は157円40銭前後で推移しています。

注目ポイント

  • 今日は権利落ち日。 28日までに買った人が9月末の配当や優待の権利を得たため、29日は配当の分だけ株価が下がりやすい日です。日経平均やTOPIXにも配当落ちの押し下げが加わるため、指数の下げ幅を見るときはこの分を差し引いて考える必要があります。

  • 先物は小幅高で夜間取引を終了。 日経225先物の夜間取引は6万5,650円で、日中取引の終値より80円高い水準でした。ただし、夜間取引の安値は6万5,150円と、米株安の場面では下げる時間帯もありました。寄り付きには配当落ちの分も反映されます。

  • 13時30分に豪州の政策金利、夜は米国の雇用関連指標。 国内では14時に7月の景気動向指数(確報値)が公表されます。日本時間23時には米国の8月のJOLTS求人件数と9月のコンファレンスボード消費者信頼感指数が発表され、FRB高官の講演も予定されています。米金利の動きを左右する材料として関心が集まりそうです。

  • 月末・四半期末の資金の動き。 30日は9月の最終営業日です。月末や四半期末は、年金などの機関投資家が資産の配分を調整する売買が出やすく、株式・債券・為替の値動きが大きくなることがあります。

ひとこと解説

「配当落ち」ってなに? 配当を受け取る権利がなくなった日に、理論上はその配当の分だけ株価が下がることを「配当落ち」といいます。たとえば1株あたり50円の配当が出る株なら、権利落ち日には50円ほど安く始まりやすくなります。会社の業績が悪くなったわけではなく、配当として株主に渡る分が株価から差し引かれる、仕組み上の動きです。

日経平均は多くの銘柄の株価から計算しているため、各銘柄の配当落ちが積み重なって指数全体も押し下げられます。今日のニュースで「日経平均が下落」と伝えられた場合も、そのうちどれくらいが配当落ちの分なのかを意識すると、相場の実際の強さを読み取りやすくなります。

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