29日(火)の東京市場で日経平均株価は続落し、396円安の6万5481円で取引を終えました。前日の米国株安に加え、9月末の配当の権利が落ちる日だったことも重なり、後場には下げ幅が一時1100円を超えました。ただ、大引けにかけては押し目買いが入り、下げ幅を大きく縮めています。TOPIXは1.72%安と、日経平均より大きく下げました。

東京市場(9月29日) 終値 前日比
日経平均株価 65,481.27円 -396.35円(-0.60%)
TOPIX(東証株価指数) 4,041.13 -70.87(-1.72%)
JPXプライム150指数 1,696.59 -25.28(-1.47%)
その他(9月29日) 水準 備考
日経平均の日中の下げ幅 一時1100円超 後場に下げ幅を拡大
東証プライムの売買代金 約7兆3,224億円 売買高は約24億4,155万株
値上がり/値下がり銘柄数(プライム) 170 / 1,318 変わらずは21銘柄
ドル円(15時時点) 157円35銭前後 日中は157円21銭〜157円58銭

何があった?

米株安と配当落ちのダブルパンチ。 28日の米国市場では、ホルムズ海峡をめぐる協議の難航で原油価格が上がり、インフレへの警戒から米長期金利が上昇したことで、主要3指数がそろって下げました。この流れを受けて東京市場も朝から売りが先行しました。さらに29日は、3月期決算企業の9月中間配当の権利が落ちる日で、配当の分だけ株価が下がりやすいことに加え、権利を確保した投資家の売りも出たとみられています。

後場に下げ幅拡大、その後は下げ渋り。 前場を570円安で終えたあと、後場には下げ幅が1000円を超え、一時1100円を超える下げとなりました。ただ、6万5000円を下回る水準では短期筋による先物への押し目買いが断続的に入り、大引けにかけて下げ幅を縮めています。

指数と個別銘柄で見え方に差。 日経平均の下落率は0.60%にとどまりましたが、TOPIXは1.72%安で、東証プライムでは値下がり銘柄が全体の85%に達しました。配当利回りの高い銘柄が多い商社、銀行、保険、証券などが権利落ちに伴って下げ、TOPIXを押し下げた形です。業種別では石油・石炭製品、証券・商品先物取引業、鉄鋼などが下落率の上位で、上昇したのは電気機器だけでした。

値がさ株は明暗が分かれる。 子会社アームの株価下落を受けてソフトバンクグループが下げ、前場の時点で日経平均を約109円押し下げました。トヨタ自動車、豊田通商、TDK、中外製薬、イビデンなども下落しています。一方で、東京エレクトロン、ディスコ、SCREENホールディングスなど一部の半導体関連や、ファーストリテイリング、リクルートホールディングス、大塚ホールディングスは上昇し、日経平均の下げを和らげました。

豪中銀が利上げ。 午後にはオーストラリア準備銀行(RBA)が政策金利を0.25%引き上げて4.6%にすると発表しました。利上げは5月以来で、政策金利は約15年ぶりの高水準です。

注目ポイント

  • 権利落ちの影響を差し引いて見る。 29日の下げには、配当の権利落ちによる理論上の押し下げが含まれています。権利落ち日の下落をそのまま「相場の地合い悪化」と受け止めず、配当分を考慮して見るのが一般的です。

  • 原油と米長期金利の行方。 ホルムズ海峡をめぐる協議の動向が原油価格を通じて米国の金利に影響しています。米10年債利回りは5.25%まで上昇する場面があり、今夜の米国市場でも金利の動きが注目されます。

  • TOPIXと日経平均の開き。 値がさの半導体株などが日経平均を支える一方、幅広い銘柄は下げています。どちらの指数を見るかで相場の印象が変わる状況が続いています。

ひとこと解説

「権利落ち日」って? 配当や株主優待を受け取るには、決められた日(権利確定日)に株主として名簿に載っている必要があります。そのためには、権利付き最終売買日までに株を買っておく必要があり、その翌営業日が「権利落ち日」です。

権利落ち日に株を買っても、その回の配当は受け取れません。そのため、権利落ち日には配当の分だけ株価が下がりやすくなります(配当落ち)。日経平均やTOPIXのような指数も、構成銘柄の配当落ちの分だけ理屈の上で押し下げられます。

出典