25日(金)夜の米国市場は、株価指数先物がそろって上げた状態で取引開始を迎えます。前日24日は金利の上昇と原油の値動きに振り回されながらも、S&P500はほぼ横ばいで終えました。今夜はAI関連の大型契約の発表が相場の支えとなっており、週の最終日をどう締めくくるかが焦点です。

24日(木)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,349.98ドル -161.61(-0.31%)
S&P500種株価指数 7,704.13 -1.90(-0.02%)
ナスダック総合指数 26,939.37 +3.34(+0.01%)
ラッセル2000(小型株) 2,835.57 -3.09(-0.11%)
今週(21〜24日)の騰落 前週末比
NYダウ -0.6%
S&P500 +0.7%
ナスダック総合 +1.6%
25日の米株価指数先物(日本時間の夕方〜夜) 前日比
NYダウ先物 +0.2〜+0.4%前後
S&P500先物 +0.3〜+0.4%前後
ナスダック100先物 +0.5〜+0.7%前後

※先物は参照する時刻によって水準が変わるため、複数の報道でおおむね一致した範囲を示しています。

米8月の耐久財受注(速報) 前月比
耐久財受注(全体) 0.0%(ほぼ横ばい、3,386億ドル)
輸送機器を除く +0.3%
国防関連を除く +0.1%

何があった?

24日は方向感の定まらない一日。 24日の米国市場は、下げと上げを何度か入れ替わりながら、終わってみればS&P500がほぼ前日と同じ水準でした。米国債の利回りと原油価格が大きく動いたことが株価を揺らし、最終的には利回りが上がって取引を終えています。週初めにS&P500は最高値に迫っていましたが、債券市場からの圧力が強まって上昇の勢いは鈍っています。

金利は約19年ぶりの高水準圏。 米10年債利回りは24日に5.2%台を付け、2007年以来の高い水準となりました。25日の日本時間夜は5.1%台で推移しています。ロイターによると、市場では10月にFRBが0.25%以上の利上げをする確率が71%と見込まれており、週初めの50%程度から上がっています。

AI関連の材料が先物を押し上げ。 25日の取引開始前は、ネット配信基盤大手アカマイ・テクノロジーズが、AI企業Anthropic(アンソロピック)と7年間・116億ドルのクラウドサービス契約を結んだと発表し、時間外取引で2割を超える上昇となっています。契約は最大でさらに90億ドル拡大する可能性があるとされます。このほかメタやインテル、AMDなども時間外で上げています。

コストコは市場予想を上回る決算。 24日の取引終了後に発表された小売大手コストコの2026年8月期第4四半期決算は、1株利益が6.75ドルと市場予想(6.55ドル前後)を上回りました。純売上高は前年同期比11.2%増の939億ドルです。ただし関税の払い戻しによる一時的な押し上げ(1株あたり0.15ドル)が含まれており、時間外の株価は小幅な動きにとどまっています。

雇用は引き続き堅調。 24日発表の週間の新規失業保険申請件数は19万7,000件で、前週から1,000件減り、市場予想(20万件台前半)を下回りました。

注目ポイント

  • ミシガン大学の消費者信頼感指数(確報値)。 日本時間23時に発表されます。消費者の気持ちに加え、1年先・5年先の予想インフレ率も示されるため、「物価高が長引くと人々が考えているか」を映す材料として、利上げの見通しにも関わってきます。
  • 米金利の行方。 10年債利回りは24日までの2日間で急上昇しました。今夜も利回りが上がり続けるのか、一服するのかで、ハイテク株や小型株の動きが左右されやすくなっています。
  • 週間での着地。 24日時点で今週のダウ平均は0.6%安、S&P500は0.7%高、ナスダック総合は1.6%高です。今夜の取引でそれぞれ週間の騰落がどちらで終わるかも注目されています。
  • 米中首脳会談のその後。 24日の首脳会談に続き、25日はトランプ大統領が習近平国家主席を国立公文書館に案内すると報じられています。ベッセント財務長官は、両国が貿易面での休戦を1月10日まで延長することで合意したと明らかにしています。

ひとこと解説

耐久財受注とは? 自動車や航空機、機械、家電など、3年以上使うことを前提にした「長持ちするモノ」の注文額を集計した統計で、米商務省の国勢調査局が毎月発表します。企業が設備にお金を使おうとしているかを早めに知る手がかりになります。ただし航空機のように1件の金額が大きい品目で数字がぶれやすいため、ニュースでは「輸送機器を除く」数字もあわせて見るのが一般的です。今回は全体が横ばいでも、輸送機器を除くと0.3%増えていました。

出典