24日(木)の米国市場は、ダウ平均が161ドル安と続落した一方、S&P500はほぼ横ばい、ナスダック総合指数はわずかに上昇して取引を終えました。朝方は米長期金利の上昇と原油高で売りが広がりましたが、米国とイランがホルムズ海峡の再開を含む段階的な合意を協議していると伝わり、下げ幅を縮めています。東京市場は今日25日(金)、今週2日目の取引です。

24日(木)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,349.98ドル -161.61(-0.31%)
S&P500種株価指数 7,704.13 -1.90(-0.02%)
ナスダック総合指数 26,939.38 +3.34(+0.01%)
米10年物国債利回り 5.1%台 2007年以来の高い水準が続く
原油・為替(24日) 水準 前日比
WTI原油先物(11月限・清算値) 1バレル=94.61ドル +2.45ドル(+2.66%)
ドル円(24日NY終値) 158円86銭前後 54銭程度の円安・ドル高(5日続伸)

何があった?

朝方は「金利高・原油高」で売り先行。 前日に約19年ぶりの水準まで上がった米10年債利回りは、24日も5.1%台で高止まりしました。クリーブランド連銀のハマック総裁が物価上昇圧力の強さを指摘するなど、FRB(米連邦準備制度理事会)高官からは引き続き利上げに前向きと受け取れる発言が相次ぎました。7年物国債の入札が低調だったことも金利の重しになったと伝えられています。原油も、イランが米国に条件を示して対抗措置を示唆したことや、フーシ派がサウジアラビアを攻撃したと発表したことを受けて上昇し、インフレへの警戒が再び強まりました。

ホルムズ海峡の「段階的合意」報道で下げ渋り。 取引時間中に、米国とイランの交渉担当者が、イランがホルムズ海峡の船舶通航を認める代わりに米国が経済封鎖を解く、という段階的な合意を協議していると報じられました。これをきっかけに買い戻しが入り、S&P500とナスダックは前日の水準近くまで戻しています。

米中は貿易休戦を延長。 習近平国家主席のワシントン訪問に合わせ、ベッセント財務長官は、米中の貿易休戦(追加関税の見送り)を2027年1月10日まで延長することで合意したと明らかにしました。大きな合意への期待は控えめな一方、当面の関税引き上げが避けられたことは安心材料と受け止められています。

個別ではメタが上昇、オラクルが下落。 メタ・プラットフォームズは、AIエージェントの収益化の方針や新しいAI端末の発表が好感され4.5%上昇しました。一方、オラクルはニューメキシコ州のデータセンター計画で「不可抗力」を通知したことが嫌気され3%台半ばの下落。買収提案の撤回が伝わったMGMリゾーツも大きく下げました。取引終了後にはコストコが6〜8月期の決算を発表し、売上高は前年同期比11.2%増の939億ドル、1株利益は6.75ドルでした。

指標は労働市場の強さを示す。 週間の新規失業保険申請件数は19万7000件と、前週から1000件減って低い水準にとどまりました。景気の底堅さが改めて確認された一方で、利上げ観測を後押しする形にもなっています。

注目ポイント

  • 円安の進み方。 ドル円は一時159円04銭と9月2日以来の円安・ドル高水準を付けました。米金利の上昇が続くなかで159円台に定着するのか、政府・日銀の対応を含めて注目されます。

  • 国内の長期金利。 24日の東京市場では新発10年国債利回りが一時3.075%と約30年ぶりの水準に上がり、TOPIXの重しになりました。米金利が高止まりするなか、今日も国内金利の動きが株価の方向を左右しそうです。

  • 今夜の米国の指標。 今夜は8月の米耐久財受注と、9月のミシガン大学消費者態度指数(確報値)が発表される予定です。インフレ期待の数字が強く出ると、利上げ観測がさらに強まる可能性があります。

  • 米中首脳会談の結果。 習主席の訪米は25日まで続きます。農産物の購入や金融サービスなどをめぐる発表があるかどうかにも関心が集まります。

ひとこと解説

「フォース・マジュール(不可抗力)」とは? 天災や戦争、法令の変更など、当事者ではどうにもならない出来事によって契約どおりに義務を果たせないときに、責任を免れる(または期限を延ばす)ための契約上の決まりです。企業がこれを通知すると、「予定どおりに事業が進まないかもしれない」というサインとして受け止められやすく、株価が反応することがあります。

今回のオラクルのように、AI向けデータセンターは巨額の投資が必要な分、工事の遅れや費用の見直しが業績の見通しに大きく影響します。ニュースで「不可抗力」という言葉を見かけたら、何が原因で、どの程度の遅れが見込まれるのかに注目すると、市場の反応を理解しやすくなります。

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