24日(木)夜の米国市場は、株価指数先物がそろって下げた状態で取引開始を迎えます。前日23日は、景気の強さを示す指標をきっかけに米国の長期金利が約19年ぶりの水準まで上がり、ダウ平均・S&P500・ナスダック総合指数の3指数がそろって下落しました。今夜は米中首脳会談が予定されているほか、取引終了後には小売大手コストコの決算発表が控えています。

23日(水)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,511.59ドル -352.10(-0.68%)
S&P500種株価指数 7,706.03 -58.61(-0.75%)
ナスダック総合指数 26,936.04 -308.24(-1.13%)
ラッセル2000(小型株) 2,838.66 -51.26(-1.8%)
24日の米株価指数先物(日本時間20〜21時台) 前日比
NYダウ先物 -0.3〜-0.4%前後
S&P500先物 -0.5〜-0.6%前後
ナスダック100先物 -0.7〜-1.0%前後

※先物は参照する時刻によって水準が変わるため、複数の報道でおおむね一致した範囲を示しています。

金利(24日、日本時間夜) 水準 備考
米10年債利回り 5.1%台 2007年以来の高い水準
米30年債利回り 5.4%前後 2004年以来の高い水準

何があった?

強すぎた景気指標で金利が急上昇。 23日に発表された9月の米S&PグローバルPMI(購買担当者景気指数)の速報値は、製造業とサービス業を合わせた総合指数が58.4と、8月の56.0から上がり、市場予想(55.2)も大きく上回りました。製造業は57.0、サービス業は58.7で、いずれも予想を上回っています。調査では物価の上昇圧力が強まっていることも示され、「FRBがさらに利上げするのでは」との見方が広がりました。

国債入札の不調も重なる。 同じ日に行われた5年物国債の入札は、落札利回りが5.033%と、直近6回の平均(4.186%)を大きく上回る弱い結果でした。海外の中央銀行などを含む「間接入札者」の落札比率も54%と、平均の65%を下回ったと伝えられています。5年債利回りは2007年以来初めて5%を超え、10年債利回りも一時5.13%まで上がりました。

株は幅広く売られる。 金利が上がると、将来の利益への期待で買われてきたハイテク株や、借り入れの負担が重くなりやすい小型株が売られやすくなります。23日はナスダック総合指数が1.13%、小型株のラッセル2000が1.8%下げ、前日に最高値を付けたハイテク株の流れが一転しました。

24日の取引開始前も売りが先行。 24日も米国債の売りが続き、30年債利回りは2004年以来の水準まで上がっています。イランの首脳と米国側が国連総会の場で互いを批判し合い、中東情勢の落ち着きが見通せないことから、北海ブレント原油は再び1バレル=100ドルを上回りました。取引開始前の時間外取引では、原油高が響きやすい航空株やクルーズ船株が下げたほか、メタ、エヌビディアなどハイテク大型株も軟調と伝えられています。個別では、決算が市場予想に届かなかったレストラン大手ダーデン・レストランツが5%程度、買収提案の撤回が伝わったMGMリゾーツが9%程度下げて取引されています。

注目ポイント

  • 米中首脳会談。 中国の習近平国家主席とトランプ大統領の会談が今日予定されています。議題には貿易、AIの規制、中東情勢、台湾などが挙がっており、ゼネラル・モーターズ、メタ、アップル、アマゾン、テスラの経営トップも同席すると報じられています。ベッセント財務長官は23日、両国が貿易面での休戦を1月10日まで延長することで合意したと明らかにしました。
  • 新規失業保険申請件数とFRB高官の発言。 日本時間21時30分には週間の新規失業保険申請件数が発表されます。また、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁をはじめ、バーキン、ハマック、ポールソンの各氏が発言する予定で、追加利上げについてどんな考えを示すかに関心が集まっています。
  • コストコの決算。 小売大手コストコが取引終了後に8月末までの第4四半期(2026年8月期)決算を発表します。市場予想は1株利益6.53ドル前後、売上高948億ドル前後とされ、会員数の動きや特別配当の有無が注目されています。
  • 明日の東京市場。 24日の日経平均は半導体株に支えられて4日続伸しましたが、国内の長期金利も約30年ぶりの水準に上がっています。今夜の米金利とハイテク株の動きを、25日(金)の東京市場がどう受け止めるかが焦点です。

ひとこと解説

国債入札とは? 国が借金をするために発行する国債は、「入札」で投資家に売り出されます。買いたい人が多ければ低い利回り(=国にとって安い金利)で売れ、買い手が少なければ高い利回りを付けないと売れません。入札の結果は「国債がどれだけ人気か」を映す通信簿のようなもので、23日のように予想より高い利回りで決まると「金利上昇が続くかも」と受け止められ、株式市場にも影響が広がることがあります。

「間接入札者」って? 米国債の入札に証券会社などを通じて参加する投資家のことで、海外の中央銀行や大手の機関投資家が多く含まれるとされます。この比率が低いと「海外からの需要が弱い」と読まれやすく、入札の強弱を測る目安の一つになっています。

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