22日(火)の米国市場は、指数によって明暗が分かれました。ナスダック総合指数は0.45%高の27,244.28と2日続けて終値ベースの最高値を更新した一方、NYダウは185ドル安と反落し、S&P500はほぼ前日と同じ水準で取引を終えています。東京市場は23日(秋分の日)も休場で、次の立ち会いは24日(木)です。

22日(火)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,863.69ドル -185.14(-0.36%)
S&P500種株価指数 7,764.64 -0.06(-0.00%)
ナスダック総合指数 27,244.28 +122.19(+0.45%)
米10年物国債利回り 4.96%前後 ほぼ横ばい
原油・為替(22日) 水準 前日比
WTI原油先物(10月限・清算値) 1バレル=94.59ドル -1.19ドル(-1.24%)
北海ブレント原油先物 1バレル=99ドル台 下落
ドル円(22日NY終値) 157円39銭前後 小幅な円安・ドル高

何があった?

AI関連株の買いが続き、ナスダックは連日の最高値。 前日に大きく上げた半導体などAI関連株への買いが続きました。メタ・プラットフォームズが発表した新しいAIエージェント「Muse」への反応がよく、AIの基盤を支える企業に資金が向かったと伝えられています。

一方で金融株が重荷に。 そのMuseが資産運用などの分野にも入ってくるとの見方から、チャールズ・シュワブやJPモルガンなど金融株の一部が売られ、ダウの足を引っ張りました。取引開始直後は原油安を好感して上昇する場面もありましたが、FRB(米連邦準備制度理事会)の複数の高官からインフレ警戒を示す発言が続き、米10年債利回りがNY時間に入って下げ幅を消したことも、ダウの上値を抑えました。

住宅株には買い。 ウォーレン・バフェット氏が築いたバークシャー・ハサウェイが、住宅建設大手レナーの株式を買い増し、保有比率が10%近くに達したことが届け出で明らかになりました。レナー株が上昇し、同業の住宅株にも買いが広がっています。

原油は5日続落。 トランプ大統領は、国連総会の合間に米国がイランの代表団と約3時間会談したと明らかにし、「とてもよい会談だった」と述べました。イラン高官がホルムズ海峡の再開に含みを持たせたとの報道や、サウジアラビアが東西パイプラインを再稼働させたことも重なり、WTIの10月限は94.59ドルで取引を終えています。

注目ポイント

  • 東京市場は24日に4日ぶりの取引再開。 21日から23日まで現物市場は休みでした。この間に米国ではナスダックが2日連続で最高値を付け、原油は大きく値下がりしています。休み明けの東京市場が、半導体株の上昇と原油安をどう織り込むかが焦点です。

  • 日米・米中の首脳外交が続きます。 高市首相とトランプ大統領の会談が、日本時間23日午前にニューヨークで行われる予定と報じられています。24日には米中首脳会談も控えており、関税やAI分野の協力をめぐる発言が、為替やハイテク株を動かす可能性があります。

  • 原油安と金利の綱引き。 原油安はインフレ懸念を和らげる材料ですが、FRB高官は物価が目標の2%に戻るまで時間がかかるとの見方を崩していません。原油が下がっても金利が下がりきらない状況が続くのかは、株価の方向を考えるうえで見ておきたい点です。

ひとこと解説

今回、ナスダックとダウの動きが逆になった理由を整理しておきます。 ナスダック総合指数はハイテク企業の比率が高く、AI関連株が上がると大きく上昇しやすい指数です。一方、NYダウは代表的な30社で構成され、金融や消費関連、工業など幅広い業種が含まれます。さらにダウは「株価の高い銘柄ほど指数への影響が大きい」という計算方法のため、一部の値がさ株の下落が指数全体を押し下げることもあります。

同じ日の米国株でも「どの指数を見るか」で印象が大きく変わります。ニュースで「最高値」と聞いたときは、どの指数の話なのか、ほかの指数はどうだったのかを合わせて確認すると、市場全体の雰囲気をつかみやすくなります。

出典