来週(9月21日〜25日)の東京市場は、21日が敬老の日、22日が国民の休日、23日が秋分の日で3日続けて休場となります。19日の土曜から数えると5連休で、立ち会いがあるのは24日(木)と25日(金)の2日だけです。一方、連休中も先物市場では祝日取引が行われ、欧米市場は通常どおり動きます。休み明けの東京市場は、3営業日分の海外の値動きをまとめて織り込むところから始まることになります。まずは足元の位置を確認します。

項目 数値
日経平均 先週末終値(9/18) 65,018.95円(週間 +1,007.61円、+1.57%、3週ぶり反発)
TOPIX 先週末終値(9/18) 4,091.14(週間 +62.84、+1.56%)
来週(9/24〜9/25)の予想レンジ(ザイ・オンライン) 6万3,000〜6万7,000円
ドル円(9/18・NY) 156円60銭付近(欧州序盤に一時158円05銭)
米10年物国債利回り(9/18) 5.00%
新発10年物国債利回り(9/18) 2.975%
WTI原油先物(9/18清算値) 100.30ドル
北海ブレント原油先物(9/18清算値) 103.87ドル
週末(9月18日)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,682.64ドル -95.40
S&P500種株価指数 7,650.50 +12.74(+0.17%)
ナスダック総合指数 26,522.55 +104.25(+0.39%)
日米の政策金利 現在の水準 次回の会合
米FF金利の誘導目標 3.75〜4.00%(9月16日に0.25%引き上げ) 10月27〜28日
日銀の政策金利 1.25%程度(9月18日に決定、適用開始は9月24日から) 10月29〜30日

来週の注目日程

日付 予定(時刻は日本時間)
9/21(月) 東京市場休場(敬老の日)。中国:9月ローンプライムレート(1年・5年、10:00)。英:9月ライトムーブ住宅価格
9/22(火) 東京市場休場(国民の休日)。欧:9月消費者信頼感指数速報値(23:00)。米:9月リッチモンド連銀製造業指数(23:00)。NY原油10月限の納会
9/23(水) 東京市場休場(秋分の日)。米・ユーロ圏・英・独:9月PMI速報値(米国は22:45)。南アフリカ中銀 政策金利(22:00)
9/24(木) 東京市場再開。日銀の新しい誘導目標1.25%が適用開始。日本:9月PMI速報値。スイス中銀 政策金利(16:30)。独:9月Ifo業況指数(17:00)。米:4〜6月期経常収支(21:30)、8月新築住宅販売件数(23:00)。決算:コストコ(米国市場の引け後)
9/25(金) 米:8月耐久財受注(21:30)、9月ミシガン大学消費者態度指数確報値(23:00)。独:10月Gfk消費者信頼感指数。欧:8月マネーサプライM3。中国・韓国・台湾市場は中秋節関連で休場

注目ポイント

  • 最大の特徴は、「休んでいる間に材料だけが積み上がる」構図です。 ザイ・オンラインが伝える来週の日経平均の予想レンジは6万3,000〜6万7,000円と、4,000円幅とかなり広く取られています。ラカンリチェルカの村瀬智一氏は、立ち会いが2日間しかないぶん、連休中の原油相場や長期金利の動向を受けた欧米市場の値動きに影響を受けやすいと指摘しています。先物市場では21〜23日も祝日取引が行われるため、先物が大きく動いた場合、24日の東京市場は大幅高または大幅安で始まる可能性があります。

  • 為替では、連休中の薄商いが意識されます。 18日のNY市場では「日銀がレートチェックを実施した」との報道をきっかけに円が買い戻され、ドル円は158円台から一時156円60銭付近まで下押ししました。市場では以前から、取引参加者が減る休日は当局が少ない資金で相場を動かしやすいタイミングとして警戒されており、9月3日時点の報道でも、ドル円が160円に達すれば介入の可能性が高まるとの見方が伝えられています。連休中に為替が大きく動けば、24日の東京市場では輸出関連株の反応が真っ先に出ることになります。

  • 原油は、供給面のニュースが続いています。 サウジアラビアの東西パイプライン(輸送能力は日量700万バレル)は9月10日の攻撃以降停止しており、数日内に一部復旧、全面復旧には6週間程度という見通しが伝えられています。この間、サウジアラムコは欧州の長期契約先に対して10月分の原油を供給しないと通知し、代わりにラスタヌラから積み出した原油をホルムズ海峡経由でオマーン沖の船舶間積み替えに回す対応を取っています。週後半にかけて価格は落ち着きましたが、WTIは1バレル=100ドル台にとどまったままで、連休中の続報が金利と株の両方に波及する経路が残っています。

  • 米国では、10月FOMCの織り込みが進む週になります。 FRBは9月16日に約3年2カ月ぶりの利上げに踏み切りましたが、次の10月27〜28日の会合については市場の見方が割れています。centralbank.watchは9月18日時点で0.25%利上げの確率を約55%、Investing.comは9月19日時点で59.7%と算出しており、いずれも「五分五分よりやや利上げ寄り」という水準です。23日の米PMI速報値と25日の耐久財受注・ミシガン大学消費者態度指数確報値は、この確率を動かしうる数少ない材料にあたります。米10年債利回りが5.00%に張り付いていることもあり、金利の反応は株式市場に直結しやすい状況です。

  • 東京市場では、9月末の権利取りが視野に入ります。 9月末を決算期とする銘柄の権利付最終日は9月28日(月)、権利落ち日は9月29日(火)です。つまり来週の立ち会い2日は、配当や株主優待の権利を取りにいく売買が意識されやすい期間の直前にあたります。なお権利落ち日には、配当分だけ株価が下がりやすいという性質があるため、指数の前日比を見るときは注意が必要です。

  • 米国の決算は端境期です。 来週の目立つ発表はコストコ・ホールセール(24日の引け後)にとどまり、マイクロン・テクノロジーは9月30日、ナイキとアクセンチュアは10月1日と、いずれも月をまたぎます。決算材料が乏しいぶん、指標と金利、原油に反応しやすい地合いになりやすいと言えます。

ひとこと解説

「祝日取引」と「窓(ギャップ)」について整理しておきます。 日本の株式市場(現物)は祝日に休みますが、日経平均先物は大阪取引所の祝日取引や海外の取引所で売買が続いています。つまり休場中も「もし今取引できたら日経平均はいくらか」という価格は動き続けている、ということです。

そのため連休明けの寄り付きは、前回の終値とかけ離れた水準から始まることがあります。チャート上で前日の値動きと当日の値動きがつながらず、空白が生まれることから、これを「窓が開く」と呼びます。今回のように3日続けて休場があり、その間に原油や金利、為替が動く可能性が高い局面では、窓が開く確率も上がります。24日の日経平均の前日比が大きくても、それは「3営業日分をまとめて反映した結果」であって、1日で急変したわけではない、という読み方をしておくと落ち着いて見られます。

もう一つ、「権利付最終日」も押さえておきましょう。 配当や株主優待を受け取れるのは、権利確定日に株主名簿に載っている人です。ただし株を買ってから名簿に反映されるまでには時間がかかるため、実際には権利確定日の2営業日前までに買って、その日の大引け時点で保有している必要があります。この日が「権利付最終日」で、9月末が権利確定日となる銘柄では9月28日(月)がこれにあたります。

翌29日(火)は「権利落ち日」で、その銘柄を買っても今回の配当・優待はもらえません。だから理屈のうえでは、受け取れる配当の分だけ株価が下がるのが自然です。実際、配当の多い銘柄が集まる日本株では、権利落ち日に日経平均が数十円から百円単位で押し下げられることがあります。指数が下げていても、その一部は「値下がり」ではなく「配当分の調整」かもしれない、と分けて考えられるようになると、月末のニュースが読みやすくなります。

出典