17日の東京株式市場は、日経平均株価が前日比213円25銭(0.33%)高の6万4,136円25銭と続伸しました。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を通過して朝方は720円高まで上昇しましたが、半導体関連株が伸び悩み、大引け前には一時前日終値を下回る場面もありました。一方で値上がり銘柄は全体の8割を超え、TOPIXは0.80%高と日経平均を上回る上昇率になっています。

17日の東京市場 終値 前日比
日経平均株価 64,136.25円 +213.25(+0.33%)
TOPIX 4,094.19 +32.47(+0.80%)
日経平均の値動き(17日) 値
始値(この日の高値) 64,643.58円(前日比+720.58円)
安値 63,824.56円(15時)
売買動向(東証プライム) 値
出来高 約19億5,662万株
売買代金 約7兆1,538億円
値上がり銘柄数 1,289
値下がり銘柄数 235
変わらず 30
17日の業種別騰落(値上がり上位) 騰落率
海運業 +3.09%
その他製品 +2.88%
医薬品 +2.61%
鉄鋼 +2.26%
保険業 +2.12%
17日の業種別騰落(値下がり) 騰落率
鉱業 -3.14%
非鉄金属 -1.10%
証券・商品先物取引業 -1.03%
石油・石炭製品 -0.65%
電気機器 -0.37%
日経平均への寄与度(大引け、上位5銘柄) 寄与度
ファーストリテイリング +53.90円
ソフトバンクグループ +51.49円
リクルートホールディングス +29.16円
中外製薬 +23.93円
コナミグループ +19.95円
前夜の米国市場(16日) 終値 前日比
ダウ工業株30種平均 51,461.90ドル -631.21(-1.21%)
S&P500種株価指数 7,551.81 -33.92(-0.45%)
ナスダック総合指数 25,978.43 -3.15(-0.01%)
金利・為替(17日) 水準 備考
新発10年物国債利回り(長期金利) 2.990%(前日比-0.005%) 15時15分時点
ドル円 155.63〜155.65円(同+0.66円) 16時27分時点

何があった?

最大の材料は、日本時間17日未明に結果が出た米FOMCでした。FRBは政策金利の誘導目標を0.25%引き上げて3.75〜4.00%とし、利上げは2023年以来となります。あわせて公表された見通しでは年内の追加利上げも示され、ウォーシュ議長も会見でインフレへの警戒を強調しました。これを受けて16日の米国市場ではダウ平均が631ドル安と大きく下げましたが、ナスダック総合指数はほぼ横ばいにとどまっています。

東京市場は、FOMCという大きなイベントを通過した安心感から買いが先行し、日経平均は720円高で取引を始めました。しかし、この始値がそのまま一日の高値になります。株探は、AI・半導体関連が伸び悩んだと伝えており、アドバンテスト、東京エレクトロン、キオクシアホールディングス、村田製作所、TDKなどが下落しました。前日に日経平均を大きく押し上げた銘柄が、この日は重荷に回った形です。日経平均は上げ幅を縮め、15時には一時前日終値を下回りましたが、大引けではプラスを保ちました。

指数を支えたのは、半導体以外の値がさ株や内需・ディフェンシブ系の銘柄です。ファーストリテイリングとソフトバンクグループの2銘柄で日経平均を約105円押し上げ、リクルートホールディングス、中外製薬、コナミグループも上昇しました。任天堂やバンダイナムコホールディングス、KDDI、塩野義製薬などにも買いが入っています。株探も、この日はバリュー(割安)株の強さが目立ったと伝えています。

業種別では33業種中28業種が上昇し、海運業、その他製品、医薬品が上位でした。一方、前日に原油高を背景に大きく上げた鉱業が3.14%安、石油・石炭製品も下落し、前日とは上位と下位がほぼ入れ替わっています。為替は1ドル155円台半ばと前日より円安方向で推移しており、株探はこの円安も相場の支えの一つに挙げています。

注目ポイント

日経平均とTOPIXの差が、相場の中身を映しています。 日経平均の上昇率が0.33%にとどまった一方、TOPIXは0.80%上昇し、値上がり銘柄は全体の約83%に達しました。株価水準の高い半導体株の下げが日経平均を抑えた一方、市場全体では幅広い銘柄に買いが入った一日だったといえます。売買代金も約7兆1,538億円と、前日の約6兆7,075億円から増えました。

18日は日銀の金融政策決定会合の結果が公表されます。 米国が利上げに動いた直後の会合であり、日銀が金融政策をどう判断し、植田総裁が会見で何を語るかに関心が集まっています。財経新聞(フィスコ)は、会合を控えて積極的に買い進む動きは想定しにくかったと伝えています。

連休前の最終営業日を迎えます。 東京市場は19日(土)から敬老の日・国民の休日・秋分の日を含む5連休に入ります。18日は日銀の結果に加え、休み中の海外市場の動きを見越した持ち高調整が出るかどうかも、値動きを見るうえでの手掛かりになりそうです。

ひとこと解説

バリュー株とグロース株 — 「バリュー(割安)株」は、利益や資産の大きさに比べて株価が低めに評価されている銘柄を指し、銀行や商社、海運、鉄鋼などが代表例に挙げられます。「グロース(成長)株」は、今後の利益の伸びへの期待が大きく、株価も高めに評価されやすい銘柄で、半導体やAI関連が典型です。金利が上がる局面では、遠い将来の利益の価値が相対的に小さく見積もられるため、グロース株が売られやすくなると一般に説明されます。ただし、どちらが上がるかは局面によって変わり、決まった法則があるわけではありません。

値がさ株 — 株価の水準が高い銘柄のことです。日経平均は株価を基に計算する指数なので、ファーストリテイリングやアドバンテストのような値がさ株の値動きが指数に大きく響きます。この日のように「日経平均は小幅高なのに、値上がり銘柄は8割以上」ということが起きるのは、この仕組みが背景にあります。

出典