18日の東京株式市場で日経平均株価は6日ぶりに大幅反落し、前日比1759円52銭(2.54%)安の6万7460円73銭で終えました。下げ幅は一時1800円を超えました。一方でTOPIX(東証株価指数)の下落率は1.05%にとどまり、指数間で値動きの差がはっきり出た一日となりました。

指数 終値 前日比
日経平均株価 67,460.73円 -1,759.52円(-2.54%)
TOPIX 4,140.22 -43.89(-1.05%)
その他の市場データ 水準 備考
東証プライム売買代金 10兆1,564億円
長期金利(新発10年債利回り) 一時2.945% 前日比+0.025%、1996年9月以来の高水準
ドル円(18日12時時点) 159円47〜48銭 前日17時比52銭の円安・ドル高
ユーロ円(18日12時時点) 184円65〜67銭 前日17時比17銭の円安・ユーロ高

東証プライムの騰落銘柄数は値下がり783、値上がり722、横ばい51でした。

何があった?

売りの起点は前夜の海外市場です。米国とイランの戦闘終結に向けた交渉に進展がみられず、ホルムズ海峡の航行正常化が近く見込みにくいとの見方から、17日のニューヨーク原油先物(WTI・9月物)は前週末比2.10ドル(2.5%)高の1バレル84.50ドルまで上昇しました。米国株もダウ工業株30種平均が272.63ドル(0.51%)安の5万3459.78ドル、S&P500種株価指数が0.52%安の7745.06、ナスダック総合指数が0.32%安の2万6644.91とそろって下落し、東京市場は売り優勢で始まりました。

もう一つの重荷が金利です。18日の国内債券市場では、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りが一時2.945%と前日比0.025%上昇し、1996年9月以来およそ30年ぶりの高水準を付けました。財政悪化への懸念に加え、日銀が利上げを迫られるとの見方が債券売りにつながったと伝えられています。日米で長期金利が上がる局面では、利益に対して株価が高く評価されている銘柄ほど売られやすくなります。

実際に指数を押し下げたのは半導体関連でした。前引け時点の寄与度ではアドバンテストが1銘柄で日経平均を約376円分、東京エレクトロンが289円63銭分、キオクシアホールディングスが92円69銭分それぞれ押し下げました。同じ時点でソフトバンクグループは約122円分の押し上げ要因となっており、下落が一部の値がさ株に集中していたことがうかがえます。業種別では海運業、鉱業、石油・石炭製品が上昇する一方、電気機器、非鉄金属、金属製品が下落しました。

注目ポイント

日経平均の下落率2.54%に対し、TOPIXは1.05%安。差は約1.5ポイントで、値上がり銘柄も722と値下がりの783に大きくは見劣りしません。つまり「東京市場全体が総崩れになった」というより、指数への影響が大きい半導体関連の値がさ株が集中的に売られた結果が日経平均の下げ幅に増幅されて表れた、という構図です。

原油高は業種によって意味合いが逆になる点も、この日の値動きに表れました。燃料や資源に近い海運業・鉱業・石油石炭製品が買われる一方、エネルギーを輸入に頼る日本経済全体では貿易赤字の拡大が意識され、為替市場では円売り材料として働きました。同じ材料でも、立ち位置によって受け止め方が分かれます。

ひとこと解説

日経平均とTOPIXはなぜ動きが違うのか。 日経平均は225銘柄の「株価」をもとに算出する株価平均型の指数で、株価水準の高い値がさ株の影響を強く受けます。一方TOPIXは東証の幅広い銘柄を「時価総額」で加重した指数で、1銘柄の株価の動きが指数全体を大きく振ることは比較的少なくなります。この日のように特定セクターの値がさ株が売られると、日経平均だけが大きく下げて見えることがあります。市場全体の体温を測りたいときは、両方の指数と騰落銘柄数を合わせて見るのが目安になります。

「相対的な割高感」とは。 株価が企業の利益の何倍まで買われているかを示すPER(株価収益率)は、金利が上がると重く見られやすくなります。国債などで得られる利回りが上がると、遠い将来の利益への期待で買われている銘柄の魅力が相対的に薄れるためです。この日の半導体関連の下落は、企業業績そのものの発表ではなく、金利環境の変化がきっかけとして伝えられました。

出典