6日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、前日比617円18銭安の6万5683円26銭で取引を終えました。前日の米国市場でナスダック総合とSOX指数が下落したことを受けて半導体・AI関連に売りが出た一方、TOPIXは上昇して引けており、指数の中身は分かれています。

指数(8月6日終値) 終値 前日比
日経平均株価 65,683.26円 -617.18(-0.93%)
TOPIX 4,055.85 +9.68(+0.24%)
東証REIT指数 1,801.25 -5.61
場中の記録 数値
前引けの日経平均 65,266.67円(-1,033.77)
日中安値(10時46分) 64,942.07円
東証プライム売買代金(前場) 4兆7481億円
東証プライム売買高(前場) 11億4800万株
プライム値上がり/値下がり/変わらず(前場) 973 / 517 / 66
円相場(6日正午) 1ドル=157円67〜67銭

何があった?

朝は1000円超の下げ、午後にかけて半分戻す — 寄り付きは404円44銭安の6万5896円00銭で始まり、その後じりじりと下げ幅を広げました。前日5日の米国市場でNYダウが最高値を更新した一方、ナスダック総合とフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が反落したため、東京市場では値がさの半導体・AI関連に売りが先行した形です。日経平均は10時46分に6万4942円07銭まで下押しし、前引けは1033円77銭安の6万5266円67銭となりました。ただ後場は買い優勢で始まり、下げ幅を縮小したまま底堅く推移して、大引けは617円18銭安と朝方の下げの半分程度まで戻しています。

指数は下げても、下がった銘柄のほうが少なかった — 前場終了時点で東証プライムは値上がり973銘柄に対し値下がり517銘柄と、値上がりのほうが倍近く多くなっていました。33業種のうち20業種が上昇、13業種が下落という内訳です。値下がり率上位には非鉄金属、ガラス・土石製品、精密機器、電気機器、情報・通信業が並び、値上がり率上位は小売業、食料品、不動産業、医薬品、パルプ・紙といった内需・ディフェンシブ系が占めました。TOPIXが9.68ポイント高で引けたのは、この「幅広い銘柄は買われていた」という中身を反映しています。売買代金の上位にはキオクシアホールディングス、太陽誘電、村田製作所、イビデン、アドバンテスト、KOKUSAI ELECTRIC、東京エレクトロン、フジクラなど、半導体関連が集中しました。

決算発表がピーク、ソフトバンクGは引け後に4〜6月期を公表 — 6日は322社が決算を発表する予定日で、個別の材料が目立つ一日となりました。太平洋セメントが2桁増益で着地、大日精化工業が業績予想を上方修正、大成建設が第1四半期で大幅増益となるなど、決算を受けて買われた銘柄が内需系の上昇を支えました。明治ホールディングスや三洋化成工業も上げています。ソフトバンクグループは大引け後の15時37分に2026年4〜6月期決算を発表し、純利益が前年同期比18%減の3473億円だったと明らかにしました。ビジョン・ファンド事業の投資利益は前年同期比65%減の2557億円で、投資先企業の評価額の減少が響いた形です。米オープンAIの評価額は3月末から変わらず、利益に貢献しませんでした。同社株の6日終値は前日比263円安の5695円(-4.41%)で、決算発表前の取引時間中に下落しています。

注目ポイント

  • 7日発表の7月米雇用統計が最大の関門 — 今週は米ISM製造業景況指数が強かった一方、JOLTS求人件数、ADP雇用リポート、ISM非製造業景況指数と弱めの数字が続きました。為替市場でも「新規材料に乏しく、翌日の雇用統計を控えて様子見」との見方が出ており、6日正午のドル円は1ドル=157円67〜67銭と、前日午後5時の157円71〜72銭からほぼ横ばいで推移しています。日米の金利観と為替を通じて日本株にも波及しうる材料です。

  • 半導体関連の値動きが指数の振れ幅を決める構図が続く — 日経平均の下げは半導体・AI関連に集中し、内需系は上昇しました。値がさ株の比重が大きい日経平均は、こうした日に市場全体より大きく振れます。指数の騰落だけでは相場の実態がつかみにくい局面です。

  • 決算発表シーズンの終盤戦 — 6日時点で発表企業は300社超のペースが続いています。ソフトバンクグループの4〜6月期決算に対する反応は、7日以降の取引で確認されることになります。

ひとこと解説

今日のニュースに何度も出てきた**売買代金(ばいばいだいきん)**という言葉を整理しておきましょう。

売買代金とは、その市場で1日にどれだけの金額の株式が売買されたかを合計した数字です。東証プライムの前場だけで4兆7481億円、売買高(取引が成立した株数)は11億4800万株でした。株数を表すのが売買高、金額を表すのが売買代金で、株価の高い銘柄が多く取引された日は、株数が同じでも売買代金は大きくなります。

この数字が使われる理由は、市場にどれだけの関心と資金が向いていたかの目安になるからです。相場が大きく動いた日でも売買代金が細っていれば、限られた参加者の売買で値段が振れただけ、という見方ができます。逆に売買代金がふくらんでいれば、多くの投資家が実際に手を動かした結果と考えられます。ただし「代金が多い=良い相場」ではありません。パニック的な売りでも代金は増えますし、決算発表が集中する時期は単純に取引機会が増えるだけ、ということもあります。

もう一つ役に立つのが、銘柄ごとの売買代金ランキングです。今日はキオクシアHD、太陽誘電、村田製作所、イビデン、アドバンテストといった半導体関連が上位に並びました。これは「その日、市場のお金が集中的に向かった場所」を示します。今日のように日経平均が下げてTOPIXが上げた日でも、代金上位を見れば、値動きの主役がどこにいたのかがはっきりします。指数の数字だけでは「相場が下がった」で終わってしまいますが、代金上位の顔ぶれを添えると「半導体が売買の中心で、そこが売られた日だった」と一段細かく状況を捉えられます。

なお、売買代金ランキングの上位に入ることと、その銘柄が上がったか下がったかは別の話です。ランキングは取引の多さを示すだけで、方向は示しません。人気の指標として便利ですが、そこから値動きの先行きを読み取れるものではない、という点は押さえておきたいところです。


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