20日(火)夜の米国市場は、前日に反発したハイテク株の買い戻しが続くかが焦点です。時間外取引ではダウ先物が小高い一方、ナスダック100先物はマイナス圏で推移しています。日本時間21時30分に発表された9月の住宅着工件数は市場予想を下回り、取引終了後にはネットフリックスが決算を発表します。

19日(月)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,966.03ドル -36.38(-0.07%)
S&P500種株価指数 7,690.73 +31.29(+0.41%)
ナスダック総合指数 26,430.89 +290.86(+1.11%)
ナスダック100 29,529.34 +341.79(+1.17%)
米株価指数先物(12月限・東京時間16時43分) 価格 前日比
ダウ平均先物 52,293.00 +111.00(+0.21%)
S&P500先物 7,735.50 +1.00(+0.01%)
ナスダック100先物 29,619.50 -103.00(-0.35%)
20日(火)の東京市場 終値 前日比
日経平均株価 64,075.42円 -841.28(-1.30%)
TOPIX 4,009.21 -58.27(-1.43%)
今夜の経済指標(日本時間21:30発表済み) 結果 市場予想 前回(改定値)
米国 9月住宅着工件数 122.1万件 131.0万件 128.8万件
同・前月比 -5.2% +2.3% -5.9%
米国 9月住宅建築許可件数 140.0万件 139.0万件 140.3万件

※経済指標の数値はみんかぶ FX/為替の集計。

何があった?

前日はハイテク株が反発、ダウは小幅続落。 19日の米国市場では、前週に売り込まれたAI・半導体関連株に買い戻しが入り、ナスダック総合指数は1.11%上がりました。マイクロンなどメモリー関連株が上昇を引っ張り、半導体株の下落は8営業日で止まったと伝えられています。一方、共同通信によると、JPモルガン・チェースなど金融株や3Mなどが売られ、ダウは36ドル安と小幅に続落しました。OANDAによると、S&P500の11業種のうち上がったのは4業種で、原油高を受けてヘルスケアや生活必需品は軟調でした。

中東情勢で原油は高止まり。 親イラン武装勢力のフーシ派がサウジアラビアのエネルギー施設などへの攻撃を表明したと伝えられ、北海ブレント原油先物は1バレル110ドル前後と、5月以来の高値圏で推移しています。前日の記事で触れたロシア制裁の一時停止による原油安の流れは、中東の供給不安に打ち消された形です。

時間外ではナスダックが下げに転じる。 みんかぶによると、きょうのアジア時間には韓国のAI関連株安が波及してナスダック100先物が下げに転じ、夕方もマイナス圏で推移しています。東京市場では半導体株が売られ、日経平均は841円安でした。

取引開始前に大型決算。 GMは7〜9月期の調整後1株利益が3.70ドルと市場予想(約3.63ドル)を上回り、200億ドルの自社株買いの枠も発表しましたが、通期の利益見通しを引き上げなかったことなどから、取引開始前の時間外で5%前後下げたと伝えられています。GEエアロスペースは1株利益が2.25ドルと予想の2.00ドルを上回り、2026年通期の1株利益の見通しを8.00〜8.10ドルとしました。

注目ポイント

  • 住宅着工の弱さをどう受け止めるか。 9月の住宅着工件数は122.1万件と、市場予想の131.0万件を下回り、前月比でも5.2%減りました。フィスコは、住宅関連の指標が全般に低調な場合、物価高のなかでの景気減速への不安から売り材料になりうると指摘していました。一方、先行きの目安になる建築許可件数はほぼ予想どおりでした。

  • ハイテク株の買い戻しは2日目も続くか。 前日はナスダックが1%超上がりましたが、きょうの先物は小安く、AI関連への資金の戻りが続くかは見方が分かれています。半導体株の動きは、あすの東京市場の手がかりにもなります。

  • ネットフリックスの決算(取引終了後)。 市場の予想では1株利益が0.82〜0.85ドル程度とされています。今週は週半ばからメタやテスラなど大型ハイテク株の決算が続くため、その前哨戦として注目されます。

  • 原油と金利。 原油の高止まりは物価を押し上げる要因として意識されています。10月27〜28日のFOMC(米連邦公開市場委員会)を控え、原油価格と米国の長期金利の動きにも目が向きそうです。

ひとこと解説

「住宅着工件数」と「建築許可件数」の違い 住宅着工件数は、その月に実際に工事が始まった新築住宅の数を、1年分のペースに直した数字です。建築許可件数は、自治体から「建ててよい」という許可が出た数で、許可から着工までには時間差があるため、着工件数の少し先の動きを示すとされます。

住宅を建てると、資材や家具、家電の需要も生まれるため、住宅の動きは景気の先行きを見る材料になります。また、住宅ローン金利の影響を受けやすく、金利が高い時期には数字が伸び悩みやすい分野です。今回のように着工が減っても許可がほぼ横ばいの場合は、どちらの動きが続くかを次の月以降の数字で確かめることになります。

出典