来週(9月28日〜10月2日)の東京市場は、5連休のあった今週とは違って5日間すべて立ち会いがあります。週の初めは9月末の配当の権利取りと権利落ち、週の後半は日米の重要な統計が毎日のように続く日程で、とくに10月2日(金)の米9月雇用統計が最大の山場になりそうです。まずは今週末の位置を確認しておきます。

項目 数値
日経平均 今週末終値(9/25) 66,364.20円(週間 +1,345.25円、+2.07%、2週続伸)
TOPIX 今週末終値(9/25) 4,128.59(週間 +37.45、+0.92%)
来週(9/28〜10/2)の予想レンジ(ザイ・オンライン) 6万5,000〜6万8,000円
ドル円(9/25・NY) 156円94銭で取引終了(24日に一時159円04銭)
米10年物国債利回り 25日に一時5.23%(2007年6月以来の水準)
新発10年物国債利回り(9/25) 3.070%(24日に一時3.075%)
WTI原油先物(9/25清算値) 92.41ドル
週末(9月25日)の米国市場 終値 前日比
NYダウ工業株30種 51,828.62ドル +478.64
S&P500種株価指数 7,743.41 +39.28
ナスダック総合指数 27,068.72 +129.34

来週の注目日程

日付 予定(時刻は日本時間)
9/28(月) 9月末の権利付き最終売買日。日本:8月企業向けサービス価格指数(8:50)、日銀金融政策決定会合の議事要旨(7月30〜31日開催分、14:00)
9/29(火) 権利落ち日。豪中銀 政策金利(13:30)。ユーロ圏:9月景況感指数・消費者信頼感(18:00)。米:9月コンファレンスボード消費者信頼感指数、8月JOLTS求人件数(いずれも23:00)
9/30(水) 米:9月ADP雇用統計(21:15)、8月個人消費支出(PCE)物価指数・4〜6月期GDP確報値(いずれも21:30)、9月シカゴ購買部協会景気指数(22:45)。決算:マイクロン・テクノロジー(米国市場の引け後、日本時間10月1日早朝)
10/1(木) 日本:日銀短観(9月調査、8:50)。米:9月ISM製造業景況指数(23:00)。決算:ナイキ(米国市場の引け後)。中国は国慶節の連休に入り10月7日まで休場
10/2(金) 日本:8月完全失業率・有効求人倍率、9月東京都区部消費者物価指数(いずれも8:30)。米:9月雇用統計(21:30)

注目ポイント

  • 週の初めは「権利取り」と「権利落ち」です。 9月末を権利確定日とする銘柄では、28日(月)が配当や株主優待を受け取れる最後の売買日で、29日(火)は権利落ち日です。今週25日にも中間配当を狙った買いが入り、東証プライムの7割を超える銘柄が値上がりしました。29日は配当の分だけ株価が下がりやすく、日経平均やTOPIXが前日比マイナスで始まっても、その一部は配当分の調整にあたる点を差し引いて見る必要があります。

  • 米国の金利の行方を決める統計が続きます。 市場では、FRBが10月27〜28日の会合で追加利上げに踏み切るとの見方が強まっています。CNBCによると、CMEのFedWatchが示す10月の利上げ確率は23日時点で73%に達しました。そのなかで、30日の8月PCE物価指数、10月1日のISM製造業景況指数、2日の雇用統計が順番に発表されます。財経新聞(Fisco)は、8月のコアPCE物価指数は前月比で7月よりやや加速する予想で、想定どおりなら年内の追加利上げの可能性がより高まるとみています。雇用統計の非農業部門雇用者数は、ブルームバーグが市場予想を9万人、CMCマーケッツが10万人と伝えており、前回8月の16万2,000人から伸びが鈍る見通しです。失業率の予想は4.1%(ブルームバーグ)から4.2%(CMCマーケッツ)に分かれています。

  • 日本では10月1日の日銀短観です。 ブルームバーグによると、大企業製造業の業況判断指数(DI)はプラス25と、前回6月調査のプラス22から改善する予想です。ザイ・オンラインは、日銀の次の追加利上げは12月か来年1月と見込まれ、市場でもかなり織り込まれていると伝えています。短観の結果は、その時期をめぐる見方に影響しやすい材料です。

  • 半導体の大型決算はマイクロンです。 30日の引け後に発表されるマイクロン・テクノロジーの6〜8月期決算について、CMCマーケッツとシーキング・アルファは、アナリスト予想を1株利益31.45ドル(前年同期は3.03ドル)、売上高508億ドル(同113億ドル)と伝えています。今週の東京市場では東京エレクトロンやアドバンテストなど半導体関連株が日経平均を押し上げており、マイクロンの結果と見通しに対する反応は、10月1日の東京市場の値動きにも表れやすいと考えられます。

  • 為替は160円が意識されます。 日本経済新聞は来週の為替について、米国の景気の強さが意識されれば再び1ドル=160円を試す展開もありうるとし、2日の雇用統計に関心が集まると伝えています。今週は24日に159円04銭まで円安が進んだあと、日米の財務当局の電話会談が伝わって円が買い戻されました。当局の発言と統計の結果の両方で為替が振れやすい状況が続いています。

  • テクニカル面では75日移動平均線です。 ザイ・オンラインは、日経平均が8月中旬の下げでこの線を割り込んで以降、上値を抑える線として働いてきたと指摘しています。明確に上抜ければ、様子見を続けていた投資家の買いを呼び込みそうだとする一方、週後半は米国の重要指標を前に積極的な売買が手控えられやすいとの見方も示しています。

ひとこと解説

「日銀短観」ってなに? 正式には「全国企業短期経済観測調査」といい、日本銀行が3カ月に1回、全国の約1万社の企業に景気の実感を尋ねる調査です。いちばん注目されるのは「業況判断指数(DI)」で、景気が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いて計算します。たとえばプラス25なら、「良い」と答えた企業が「悪い」より25ポイント多い、という意味です。

短観が重視されるのは、発表が早く、調査対象が広く、しかも実際の企業の声を集めているからです。日銀自身が行う調査なので、金融政策を決めるときの材料にもなります。見るときは、数字の大きさそのものより「前回からの変化」と「市場予想との差」に注目すると分かりやすくなります。あわせて、企業が想定している為替レート(想定為替レート)や、3カ月先の見通し(先行き)の数字も、ニュースでよく取り上げられるポイントです。

「雇用統計」の見方も押さえておきましょう。 米国の雇用統計は毎月第1金曜日前後に発表され、農業以外で働く人の数がどれだけ増えたか(非農業部門雇用者数)と失業率が中心です。雇用が強すぎると「景気が過熱して物価が上がりやすい」と受け止められて金利が上がりやすく、弱すぎると景気の先行きが心配されます。今のように利上げの有無が焦点になっている局面では、良い数字が株式にとって必ずしも追い風にならない、という点が分かりにくいところです。

出典