おはようございます。今日は、人気のAIおしゃべりサービス「Character.ai」が破産手続きに入ったという少し驚きのニュースから始めます。OpenAIの旧モデル終了の予告、選挙を前にしたAI企業の備え、NVIDIAの欧州投資、そして日本の「AIの通信簿づくり」の話もお届けします。

1. AIキャラとおしゃべりできる「Character.ai」が破産手続きへ

何が起きた? 好きなキャラクターになりきったAIと会話できるサービス「Character.ai」が、アメリカの連邦破産法第11章(チャプター11)にもとづく手続きを始めたと報じられています。報道によると、AIを動かすための計算コストが月に1,000万ドル以上かかる一方、収入はその半分ほどにとどまり、毎月大きな赤字が続いていたそうです。さらに、未成年への不適切なやりとりをめぐる訴訟や、著作権の問題も抱えていたとされます。ディズニーが一部の資産を買い取る提案をしているとも伝えられ、売却の手続きは11月下旬〜12月上旬に終わる見込みです。それまでサービスは続けるとしています。

なぜ重要? Character.aiは、AIと「おしゃべりそのもの」を楽しむサービスの代表格でした。利用者が多くても、AIを動かす費用が大きいと事業として成り立ちにくい、という現実がはっきり表れた例です。また、子どもの利用や有名キャラクターの扱いなど、安全や権利の問題が経営にも重くのしかかることを示しています。普段使っている人は、大切な会話の記録などをどう扱うか、今後の案内に注意しておくと安心です。

ひとこと解説 「チャプター11」は、会社をすぐに畳むのではなく、借金を整理しながら事業の立て直しや売却を目指すアメリカの手続きです。日本の「民事再生」に近いイメージです。金額などの細かい数字は報道ベースの情報です。

2. OpenAI、GPT-4oやGPT-4.1のAPI提供を2027年1月14日で終了へ

何が起きた? OpenAIは10月14日、開発者向けに、GPT-4o・GPT-4o mini・GPT-4.1・GPT-4.1 miniの4種類のモデルを、2027年1月14日でAPIから外すと告知しました。これらをもとに独自に調整した「ファインチューニング版」も同じ日に使えなくなります。乗り換え先としては、新しい軽量モデル「gpt-6-luna」がすすめられています。

なぜ重要? ChatGPTの画面からはこれらのモデルはすでに消えていますが、裏側のAPIでは今もたくさんのアプリやサービスが使っています。つまり、私たちが使っている身近なアプリの中のAIが、年明けまでに入れ替わる可能性があるということです。乗り換えで答え方のクセが変わることもあるため、AIを組み込んだサービスを作っている会社は、残り約3か月で切り替えと確認を済ませる必要があります。

ひとこと解説 「API」は、アプリやプログラムからAIを呼び出すための窓口です。「ファインチューニング」は、すでにあるAIに自社のデータを追加で学ばせて、用途に合わせて調整することをいいます。

3. Anthropic、米中間選挙への備えを公表 — シンガポールにも拠点

何が起きた? Anthropic(Claudeの開発元)は10月14日、11月のアメリカ中間選挙に向けた取り組みを発表しました。9月下旬の1週間に交わされたアメリカのClaude.aiの会話(約25万件)を調べたところ、選挙や投票に関するものは全体の約0.5%、「誰に投票すべきか」を聞くものは0.01%未満だったそうです。そのうえで、投票所や登録方法などは非営利団体と組んで公式情報を案内する、政治的にかたよらない答え方をしているかを測る、選挙に関する悪用を見つける仕組みを強める、といった対策を挙げています。同じ日には、シンガポールに新しいオフィスを開き、同国の政府とAIの安全性などで協力する覚書(MOU)を結んだことも発表しました。

なぜ重要? 選挙の時期には、AIがうその情報を広めたり、特定の候補を有利にしたりしないかが心配されます。実際にどのくらい選挙の話題で使われているかを数字で示し、対策を説明したのは、透明性の面で一歩前進といえます。ただし「かたよりがない」という評価は会社側の発表によるもので、外部からの検証も大切です。

ひとこと解説 「覚書(MOU)」は、正式な契約の手前で「こういう分野で協力していきましょう」とお互いの方針を確かめ合う文書です。

4. NVIDIA、欧州のAI企業への投資をさらに拡大へ

何が起きた? AI向け半導体大手NVIDIAのジェンスン・フアンCEOは、ヨーロッパのAI関連企業との新たな取引を、今後1週間ほどで合計20億ドル規模で発表すると述べたと報じられています。第一弾として、医療予約サービスのDoctolib、ロボット開発のGenesis AI、計画ソフトのPigment、新素材探しのEntalpicという、フランスの4社への支援が伝えられました。

なぜ重要? AIへの投資はアメリカに大きく集中しており、ヨーロッパは「自分たちのAIを育てたい」という思いを強めています。NVIDIAにとっては、各地のAI企業を応援することで自社の半導体を使ってもらう流れを広げるねらいもありそうです。AIの世界では、半導体メーカーが投資家としても存在感を増しています。なお、投資の金額や内訳は報道ベースの情報で、今後の正式発表で変わる可能性があります。

ひとこと解説 「スタートアップ」は、新しい技術やアイデアで急成長を目指す若い会社のことです。AIの分野では、大手からの出資を受けて開発を進める例がとても多くなっています。

5. さくらインターネット、国産AIを「評価して改善し続ける」しくみづくりへ

何が起きた? 日本のクラウド企業さくらインターネットは10月14日、生成AIの性能や安全性を継続的にチェックして改善につなげる「能動的評価基盤」を、社会で実際に使えるようにする取り組みを始めると発表したと報じられています。AI開発のPreferred Networks(PFN)や、国の研究機関である情報通信研究機構(NICT)などと連携するとのことです。

なぜ重要? AIは一度作って終わりではなく、新しい使われ方や悪用の手口に合わせて、くり返し確かめる必要があります。日本語や日本の社会に合った物差しで国産AIを評価できるしくみが整えば、企業や自治体も安心してAIを選びやすくなります。海外のAIに頼りきりにならない「国産AI」づくりの土台としても注目されます。

ひとこと解説 「評価基盤」は、AIにたくさんの質問やテストを解かせて、正確さや安全さを点数のように測るための仕組みです。いわばAIの「通信簿」をつける道具です。

まとめ

今日は、AIサービスの「お金の面での難しさ」と「安全への備え」が目立つ一日でした。

  • Character.aiの破産手続きは、AIを動かす費用の重さと、安全・権利の問題が経営に直結することを示しました。
  • OpenAIの旧モデル終了は、身近なアプリの中のAIが入れ替わるきっかけになりそうです。
  • 選挙を前に、AI企業が使われ方の数字と対策を公表する動きも出てきました。
  • 半導体のNVIDIAは欧州への投資を広げ、日本では国産AIを評価するしくみづくりが進んでいます。

使っているAIサービスが急に変わったり終わったりすることもある、と頭の片すみに置いておくとよさそうです。

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